2022年4月11日放送スタートの第106作となるNHK連続テレビ小説「ちむどんどん」
ヒロイン・比嘉暢子(ひがのぶこ)は、黒島結菜(くろしまゆいな)さんが演じています。
2022年の沖縄本土復帰50年を記念した、沖縄本島北部「やんばる」と呼ばれる地方を中心にしたドラマ。沖縄料理に夢を懸けるヒロイン・比嘉暢子と、強い絆で結ばれた四人兄妹の「家族」と「ふるさと」のストーリーです。
「ちむどんどん」というタイトルは、東京に住んでいる人にとっては聞き慣れない言葉です。
朝ドラ第106作となる「ちむどんどん」のタイトルには、どんな意味、由来があるのでしょうか?また、週ごとの「サブタイトル」についても解説します。
- タイトルの意味は沖縄方言「胸がわくわくする気持ち」、由来はヒロインの成長
- 「ちむどんどん」タイトル回収はいつ?第1話から
- サブタイトルは沖縄料理・特産の単語が入る、各週のあらすじ
- 第1週「シークワーサーの少女」
- 第2週「別れの沖縄そば」
- 第3週「悩めるサーターアンダギー」
- 第4週「青春ナポリタン」
- 第5週「フーチャンプルーの涙」
- 第6週「はじまりのゴーヤーチャンプルー」
- 第7週「ソーミンチャンプルーVSペペロンチーノ」
- 第8週「再会のマルゲリータ」
- 第9週「てびち!てびち!てびち!!」
- 第10週「あの日、イカスミジューシー」
- 第11週「ポークとたまごと男と女」
- 第12週「古酒(くーす)交差点」
- 第13週「黒砂糖のキッス」
- 第14週「渚(なぎさ)の、魚てんぷら」
- 第15週「ウークイの夜」
- 第16週「御三味(うさんみ)に愛をこめて」
- 第17週「あのとき食べたラフテーの」
- 第18週「しあわせのアンダンスー」
- 第19週「愛と旅立ちのモーウイ」
- 第20週「青いパパイアを探しに」
- 第21週「君と僕のイナムドゥチ」
- 第22週「豚とニガナは海を越えて」
- 第23週「にんじんしりしりーは突然に」
- 第24週「ゆし豆腐のセレナーデ」
- 最終週(第25週)「やんばる!ちむどんどん!」
- まとめ
タイトルの意味は沖縄方言「胸がわくわくする気持ち」、由来はヒロインの成長
「ちむどんどん」は沖縄の方言で、胸がわくわくする気持ちを表します。
私もそうでしたが、沖縄県の人以外は意味がすぐには理解できないかと思います。NHK公式サイトに以下の解説があります。
沖縄のことばでチム(肝=心胸・心)が高鳴る様子。沖縄では若者たちまで知っている有名なことば。前むきで肯定感に満ちた、わくわく感、という意味合い。
※使用例「ちむどんどんする!」 ヒロインがさまざまな「ちむどんどん」を経て成長していくイメージを託します。
出典:NHK公式HP
「ちむどんどん」は沖縄方言で「チム(こころ)」が「どんどん(わくわく)」するという意味があります。
「明日、遠足でちむどんどんする」といった肯定感が強い時に使う言葉です。
ヒロインがわくわく・ドキドキを重ねながら、成長していくといったストーリーなので「ちむどんどん」というタイトルが付いたようです。
また、ドラマ内で登場する沖縄弁・用語については、以下でまとめています。
「ちむどんどん」タイトル回収はいつ?第1話から
NHK朝ドラには、タイトル回収とされる放送回があります。
タイトル回収とは、作品のタイトルを登場人物がセリフとして言ったり、タイトル自体が物語の伏線になっている場合です。それを回収した放送回を、タイトル回収と言います。
例えば、前作「カムカムエヴリバディ」では、第97話(2022/03/18放送)に、実在モデルの「平川唯一(さだまさし)」さんが登場。
ラジオ英語講座のオープニングは「証城寺の狸囃子」に合わせて、英語の歌詞「カムカムエヴリバディ」を付けた理由が語られます。
ヒロイン暢子は、人に料理を作るという「ちむどんどん(胸が高鳴る)」する夢を見つけ、上京することになります。
第1週の第1話(2022/04/11)、ヒロイン暢子(稲垣来泉)が東京から来た青柳和彦(田中奏生)に「食べたら、美味しくて、ちむどんどんするよ」と言うシーンがあります。
青柳和彦からは「ちむどんどん、て何?」て聞かれ、第1話からタイトル回収がありました。
※「ちむどんどん」というセリフは、ドラマ内で何度も出てきています。
幼少期のヒロイン、暢子を演じる子役は「稲垣来泉」さんです。
また、暢子は上京して働いていた「アッラ・フォンターナ」から独立して、沖縄料理店を開店します。
お店の名前は「ちむどんどん」と付けます。ここでもタイトル回収がされています。
サブタイトルは沖縄料理・特産の単語が入る、各週のあらすじ
「ちむどんどん」の週ごとについている「サブタイトル」は、沖縄料理の名前が入ることが多いです。(沖縄料理以外や、沖縄の伝統文化が入る場合も)
例えば第85作の朝ドラ「カーネーション」の各週ごとのサブタイトルは花言葉から取られていました。
また、「ちむどんどん」のドラマ内に登場した、沖縄料理・レシピについては、以下でまとめています。
第1週「シークワーサーの少女」
第1話オープニングで、ヒロイン暢子が「シークワーサー」をもぎ取るシーンがあります。ドラマ内でも「シークワーサー」はたびたび出てきます。
暢子は「シークワーサー」を食べると、ポパイのほうれん草のように、パワーが出ます。
第2週「別れの沖縄そば」
幼少期の暢子(稲垣来泉)は、父・賢三(大森南朋)と「沖縄そば」を一緒に作るシーンがあります。賢三は第一週の最後に心臓発作で倒れてしまいます。
第3週「悩めるサーターアンダギー」
子役に代わって、成長したヒロイン暢子(黒島結菜)さんが登場。沖縄のお菓子「サータアンダギー」を食べるシーンがよく出てきます。
「自分が何をしたいのか?」就職に悩む暢子です。
第4週「青春ナポリタン」
暢子は、幼なじみの料理部部長・前田早苗(高田夏帆)に助っ人をお願いされ、「北部産業まつり」の料理大会に参加します。
暢子の「やんばるそば(沖縄そば)」が、ハプニングにより出汁がなくなります。暢子の機転により、具材をケチャップでチャンプルーした「やんばるナポリタン」を作ります。
この料理大会をキッカケに、暢子は料理人の夢に「ちむどんどん」して、上京することになります。
第5週「フーチャンプルーの涙」
賢秀(竜星涼)が投資詐欺にあってしまい、暢子の上京が白紙状態に。その後、賢秀がプロボクサーになりお金が工面できて、上京できることになります。
暢子が上京できることになった、話し合いの食卓にあがったのはお麩のチャンプルー「フーチャンプルー」で並びます。
第6週「はじまりのゴーヤーチャンプルー」
暢子は上京しますが、頼りにしていた賢秀がボクシングジムから失踪。
途方にくれていたところ、沖縄県人会会長・平良三郎(片岡鶴太郎)に助けられ、鶴見に下宿、そして銀座「アッラ・フォンターナ」で働くことになります。
第7週「ソーミンチャンプルーVSペペロンチーノ」
「アッラ・フォンターナ」で働く暢子は、オーナー房子への不満を募らせ、ペペロンチーノで料理対決を挑むことに。
独学の暢子は母親の「ソーミンチャンプルー」をヒントに「島にんにく」を使いますが、オーナー房子に完敗します。
素直に負けを認め、オーナーの命令は絶対という条件で、引き続き「アッラ・フォンターナ」で働くことになります。
第8週「再会のマルゲリータ」
暢子はオーナー大城房子(原田美枝子)の命令で、東洋新聞社のボーヤ(雑用係)として働きます。
暢子は、新聞記者となった幼なじみの和彦(宮沢氷魚)と再会、イタリアン人シェフへのインタビューを手伝います。
イタリアンシェフ「アレッサンドロ・タルデッリ」を演じたのは「ジローラモ」さんです。
第9週「てびち!てびち!てびち!!」
暢子はオーナー大城房子(原田美枝子)から、屋台おでん屋の立て直しのため、出向を命じられます。
料理の基本の大切さ痛感した暢子は、沖縄料理「足てびち」を使ったおでんを完成させ、客足を伸ばします。
おでん屋の店主・安孫子ヨシは朝ドラ常連女優「大島蓉子」さんが演じていました。
第10週「あの日、イカスミジューシー」
暢子が、「アッラ・フォンターナ」に勤めて4年。歌子(上白石萌歌)は病気の検査のため、母・優子(仲間由紀恵)と一緒に上京します。
歌子は病気で、何もできない自分に自暴自棄気味。そんな歌子のため、小さい頃から好きだった「イカスミジューシー」を暢子が作り、歌子は元気を取り戻します。
「イカスミジューシー」からヒントを得た暢子は「イカスミパスタ」で、オーナー房子から出された新メニュー開発の試験をクリア、「アッラ・フォンターナ」のストーブ前を任されることになります。
第11週「ポークとたまごと男と女」
二ツ橋シェフ(髙嶋政伸)が大けがをして入院、「アッラ・フォンターナ」は大混乱、暢子がシェフ代行に任命されます。
「女だから舐められないように」と、強気に振る舞う暢子と厨房スタッフに溝ができます。最終的には「私は私」と「感謝の気持ち」をスタッフに伝え、チームプレイでシェフ代行を乗り切る暢子でした。
第12週「古酒(くーす)交差点」
「古酒(くーす)」とは、3年以上熟成させた泡盛のことです。
暢子はアッラ・フォンターナで、青柳和彦(宮沢氷魚)と大野愛(飯豊まりえ)の結婚話を聞いてしまい動揺。和彦はなかなか結婚に踏み切れず・・・
暢子はオーナー大城房子(原田美枝子)と「古酒」を飲む中で、「和彦が好き」という初めての感情を抱くことに。
第13週「黒砂糖のキッス」
和彦(宮沢氷魚)への恋心に気づいた暢子(黒島結菜)。その思いを和彦の恋人・大野愛(飯豊まりえ)に告げ、「きっぱりあきらめる」と言って仕事に専念します。
ところが、暢子と和彦は二人っきりになり、あわやキスしそう?というニアミス。暢子、和彦、愛、そして智(前田公輝)を含めて4人の関係はどうなるのか?
ちなみに「黒砂糖のキッス」の由来は、4人で海に遊びに行き、「黒砂糖」を食べて、愛が和彦にキスをしたところから来ています。
第14週「渚(なぎさ)の、魚てんぷら」
鶴見の沖縄県人会の遠足の余興で「沖縄角力大会(おきなわすもうたいかい)」が開催されます。
沖縄県人会の遠足で振る舞われたのがサブタイトルにもなっている「魚とゴーヤーのてんぷら弁当」です。
「沖縄角力大会で優勝した智(前田公輝)は、暢子(黒島結菜)にプロポーズしますが・・・一方、大野愛(飯豊まりえ)も、恋人の青柳和彦(宮沢氷魚)に手紙で別れを切り出し・・・
ドラマ内に登場する「沖縄角力」について、詳細は以下でまとめています。
第15週「ウークイの夜」
1978年8月。沖縄のお盆は三日間あり、その最終日が「ウークイ」です。お盆に、母・優子(仲間由紀恵)の再婚話を聞いた暢子(黒島結菜)たち四兄妹が久々にやんばるに集合。
母・優子からは父・賢秀(大森南朋)との出会いから、結婚までをいきさつを聞く四兄妹でした。
そして、暢子(黒島結菜)と和彦(宮沢氷魚)は、沖縄の懐かしい場所で出会い、結婚を決めます。
沖縄の旧盆に行われる伝統行事「ウークイ」については、以下でまとめています。
第16週「御三味(うさんみ)に愛をこめて」
結婚を決めた和彦(宮沢氷魚)と暢子(黒島結菜)は、和彦の母親・重子に会いに行きますが・・・結婚を反対されることに。
和彦の母親・青柳重子を演じるのは「鈴木保奈美」さんです。
「御三味(うさんみ)」とは、沖縄の旧盆や清明祭(シーミー)などに出される、重箱に入ったお供え料理です。「御三味」の詳細については、以下でまとめています。
暢子は御三味を弁当にして、青柳重子の家に持っていきますが・・・!?
第17週「あのとき食べたラフテーの」
アッラ・フォンターナを退職した矢作知洋(井之脇海)が、店の権利書などを勝手に盗み出します。その後、権利書を持ったヤクザの親分・権田正造(利重剛)がやって来て、お金を要求します。
アッラ・フォンターナは危機に陥りますが・・・平良三郎(片岡鶴太郎)により助けられることに!
「ラフテー」は豚の三枚肉を甘辛く味付けした料理です。「ちむどんどん」では、頻繁に登場する料理です。
第18週「しあわせのアンダンスー」
再び、暢子は重子(鈴木保奈美)を「アッラ・フォンターナ」に招きます。そこで提供したのは、思い出の「終戦直後の闇市料理」です。
ついに、和彦(宮沢氷魚)との結婚を認めてもらい「アッラ・フォンターナ」で披露宴が行われました。
「アンダンスー」とは、味噌と豚肉やラードを炒めた沖縄の肉味噌料理です。おにぎりの具や、ご飯と一緒に食べます。
姉・良子(川口春奈)が上京したのと時、母親手作りの「アンダンスー」をお土産として渡したり、披露宴のメニューに登場しました。
第19週「愛と旅立ちのモーウイ」
「モーウイ」とは沖縄で栽培されているキュウリの一種です。緑色ではなく、表面は茶色で普通のキュウリより太いです。
「モーウイ」の詳細、調理方法については以下でまとめています。
「沖縄料理の店を開く」と宣言した暢子は、開店準備のために現金200万円を用意します。ところが賢秀(竜星涼)が、ねずみ講に騙されてしまいます。
暢子はジャイアントビタミン商事株式会社の「黒岩」に、賢秀の違約金200万円を肩代わりすることに・・・
第20週「青いパパイアを探しに」
暢子が開店準備を進める中、和彦が東洋新聞を退職、さらに暢子の妊娠が判明!?さらに、鶴見では、独立開店に失敗した矢作(井之脇海)が、食い逃げで捕まります。
第100話(2022/08/26)、妊娠した暢子が自分の沖縄料理店の開店のため、フォンターナの先輩だった矢作を雇います。
矢作に最初にお願いした料理が「パパイヤイリチー」の下ごしらえです。
第21週「君と僕のイナムドゥチ」
妊娠した暢子(黒島結菜)の店の開店準備は、どんどん進みますが・・・
「イナムドゥチ」は、沖縄県の味噌汁でお祝い料理のひとつです。「イナ」はイノシシ、「ムドゥチ」はもどきの意味です。
昔はイノシシを使っていましたが、豚肉を使うことになり「イノシシもどき」の「イナムドゥチ」という名前が付いたそうです。
矢作(井之脇 海)を料理人に迎え、無事に開店した沖縄料理店「ちむどんどん」、オープン当初は満席状態でしたが、次第に客足が悪くなっていきます・・・
第22週「豚とニガナは海を越えて」
沖縄料理店「ちむどんどん」がオープンして三ヶ月が経ちますが、お店は閑古鳥となり一時閉店します。
落ち込んでいる暢子のために、優子(仲間由紀恵)と良子(川口春奈)が、沖縄から弁当をもってやって来ます。
そのお弁当の中に「ニガナの白和え」がありました。
「ニガナ」とは、沖縄野菜の一つです。沖縄では「ンジャナ」と呼ばれ、古くから薬草として使われ、ゴーヤに負けないくらい強い苦味があります。
母親の弁当を食べた暢子は、沖縄料理の味付けのヒントを得ることに!
第23週「にんじんしりしりーは突然に」
暢子がオープンしたお店「ちむどんどん」の課題は、沖縄料理に適した、美味しい豚肉を調達すること。
そこに家出をした猪野養豚場の娘・清恵(佐津川愛美)がやって来て・・・清恵を探していた、賢秀(竜星涼)が再会!
最終的に賢秀のプロポーズを受け入れた清恵は賢秀と結婚するのでした。
第24週「ゆし豆腐のセレナーデ」
暢子(黒島結菜)は無事に男の子を出産した。和彦(宮沢氷魚)とふたりで、健やかに育つようにと「健彦(たけひこ)」と名付け・・・
幼少期の暢子は、沖縄やんばる村で砂川豆腐店(砂川智の実家)で、「ゆし豆腐」を食べるシーンんもありました。
ゆし豆腐とは、にがりを入れて固まりはじめた、型に入れる前のおぼろ豆腐のことです。
最終週(第25週)「やんばる!ちむどんどん!」
まとめ
NHK朝ドラ第106作「ちむどんどん」のタイトルは、沖縄の方言で「胸がわくわくする」という意味です。
タイトルは、ヒロインがわくわく・ドキドキを重ねながら、成長していくといったストーリーに由来しています。
そして、「ちむどんどん」のサブタイトルには、その週の印象的な沖縄料理・名産が入ります。
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