2022年4月11日放送スタートの第106作となるNHK連続テレビ小説「ちむどんどん」
ヒロイン・比嘉暢子(ひがのぶこ)は、黒島結菜(くろしまゆいな)さんが演じています。
2022年の沖縄本土復帰50年を記念した、沖縄本島北部「やんばる」と呼ばれる地方を中心にしたドラマ。沖縄料理に夢を懸けるヒロイン・比嘉暢子と、強い絆で結ばれた四人兄妹の「家族」と「ふるさと」のストーリーです。
ヒロイン比嘉暢子は、沖縄県北部のやんばる地域に生まれます。地元が沖縄のため、ドラマ内では、たくさんの沖縄方言(沖縄ことば)が登場します。
「ちむどんどん」に登場する沖縄弁、また沖縄文化や聞き慣れない用語を、非公式ですが【ちむどん辞典】として紹介していきます。
ちむどんどん【沖縄弁解説】まとめ
「ちむどんどん」のドラマ内に登場する、印象的な沖縄方言と意味をまとめました。
また、「ちむどんどん」の沖縄方言を指導しているのは、役者としても出演している「しぃさー(藤木勇人)」です。
まくとぅーそーけー、なんくるないさー
第1話のオープニング、幼少期の暢子(稲垣来泉)は背が低くて、シークワーサーの実を取ることができません。
父・賢三(大森南朋)がシークワーサーの実を取り、暢子に言います「自分の信じた道を行け、まくとぅそーけー、なんくるないさー」
父・賢三が暢子が残した印象的な言葉が「まくとぅそーけー、なんくるないさー」です。
「なんくるないさー」は、「なんとかなるさ」という楽観的な印象の言葉でよく知られているかと思います。もともとは「まくとぅそーけー、なんくるないさー」の一文がセットの言葉のようです。
『まくとぅ(誠)に、真面目に、くじけずにやっていれば、なんとなるよ』という意味です。
また、たびたび出てくる「ちむどんどん」を象徴するシークワーサーの木のロケ地については、以下でまとめています。
ちむどんどん
胸がわくわくする気持ちの意味。「チム(こころ)」が「どんどん(わくわく)」すること。ドラマのタイトルにもなっており、たびたび登場する言葉です。
「ちむどんどん」というタイトルが付いた由来は、以下をチェックしてください。
ニーニー、ネーネー
「ニーニー」は、お兄ちゃん、「ネーネー」はお姉ちゃんの意味。暢子にとっては「ニーニー」は比嘉賢秀、「ネーネー」は比嘉良子になります。
比嘉家の家系図は以下をチェックしてください。
ウージ畑
サトウキビ畑の意味です。父・賢三と母・優子は、サトウキビ畑で働いています。
THE BOOMの大ヒット曲「島唄」でも、「ウージの森で、あなたと出会い」という歌詞が出てきます。
また、THE BOOMのボーカル・宮沢和史さんの息子・宮沢氷魚さんが、新聞記者・青柳和彦を演じています。
デージ、マーサン(でーじまーさん)
「デージ」は”とても”、「マーサン」は”美味しい”で、「とっても美味しい」という意味です。「イッペー(とっても)、マーサン(美味しい)」が使われることも。
「ちむどんどん」に登場する沖縄料理については、以下でまとめています。
アキサメヨー
驚いた時に使う言葉。良いこと、悪いことに、両方に使われる。
ニュアンスとしては英語の「oh my God」と似ているとか。兄・賢秀がよく使います。バイキング小峠さんに言わせると「なんて日だ!」になるでしょうか。
はっさ
「アキサメヨー」と同じく、驚きや怒った時に使います。
やっさ、~やっさ
「やっさ」と単体で使われる時は、そうだね、といった相槌に使われます。「~やっさ」と文章の最後にくると「~だね」という意味です。
アイヤー
失敗した時に使う言葉です。「しまった!」という意味です。
だからよー
「だよね」「そうだね」といった、相槌を表す言葉。
ウチナンチュ
沖縄の人を表す。
ヤマトンチュ
本土の人を表す。
ミンジャイグサ
湿った岩場に生える草、正式名称は「ユキノシタ」、熱冷ましに効くと言われる薬草です。
暢子(稲垣来泉)が、青柳和彦(田中奏生)を連れ出し、病気がちな妹・歌子のために「ミンジャイグサ」を山奥に取りに行くシーンがあります。
まさかやー、しんけん?
暢子は、青柳親子を比嘉家の食卓に誘います。暢子は父親・賢三と「沖縄そば」を麺から作ります。
沖縄そばを食べた和彦が、「これまで食べた中でイチバン美味しい」と答えたところ・・・
そのリアクションに暢子が「まさかやー、しんけん」と喜びます。「マジで?」といった意味です。
「まさかやー」だけでも使われ、ドラマ内でもたびたび登場します。暢子は上京して、銀座レストラン「アッラ・フォンターナ」で食事した時も「まさかやー」と大きな声でリアクション。
アッラ・フォンターナの料理長・二ツ橋光二(高嶋政伸)が、裏で「まさかやー様」と呼んでいました。
大和世(やまとゆー)戦世(いくさゆー)アメリカ世(あめりかゆー)
大和世(やまとゆー)は、第2次大戦前のこと。戦世(いくさゆー)は戦時中。
そして、アメリカ世(あめりかゆー)は、沖縄がアメリカ統治下にあった時代のことを指します。
あまゆ(甘世)
「”甘い世”苦しいことの無い世界」のこと、転じて「苦労の末につかむ幸せ」を意味します。
暢子が上京して下宿する、鶴見の沖縄居酒屋の店の名前が「あまゆ」です。
ニライカナイ
海の向こうにある、理想郷のこと。
「ニライカナイ」に旅立った、父・賢三(大森南朋)に向かって、四人兄妹が叫ぶシーン(第6話2022/04/22)がありました。
チバリヨー
「頑張れ!」という意味。
ぽってかすー
怒った時に使う、「バカ」「まぬけ!」「あんぽんたん」といった意味。
ありえん!
「ありえない」の意味。関西だと「ありえへん」、関東だと「ありえねー!」でしょうか。
でーじ、わじわじする
第18話(2022/05/04)、暢子が参加する料理大会のライバル高校で、料理部部長・屋良ひと(池間夏海)が挨拶に来ます。
高圧的なライバル高校の料理部員たちの態度に、暢子が腹を立て「でーじ、わじわじする」と言います。
「わじわじ」は腹が立つという意味です。「でーじ」が付くと「とても腹が立つ」という意味です。
ジョートーさぁ
「ジョートー」とは、「良い」「いいね」といった意味です。
インチキ
「ずるい」と意味。ただし、悪い意味ではなく相槌的に使われるようです。
はいさーい、はいさい、はいたい
「こんにちは」といった挨拶の言葉。男性は「はいさい」、女性の場合は「はいたい」を使います。ただし、朝でも夜でも、いつの時間帯でも使えるそうです。
「ちむどんどん」の土曜日版の総集編では、語り担当のジョン・カビラさんが「はいさーい」と最初に挨拶します。
かなさんどー
「愛してます」の意味です。
ちゅらかーぎー
「美人」の意味です。
第56話(2022/06/27)、「ちゅらかーぎー」と言い、養豚場にやって来た化粧品販売の多田直美(安野澄)に一目惚れします。
ゆいまーる
助け合い、共同作業の意味です。語源は「結い(ゆい」と「廻る(まわる)」です。
「ゆいまーる」と聞くと、なんだかブラジルのサッカー選手の「ネイマール」を思い出してしまいます。
いちゃりばちょーでー
「いちゃりばちょーでー」は、「一度会ったら、みんな兄弟」の意味です。
賢秀(竜星涼)と良子(川口春奈)が、結婚を反対する和彦の母・重子(鈴木保奈美)の家に乗り込み、賢秀が重子に言い放った言葉です。
ちゃーならん
「ちゃーならん」は、「どうにもならん」の意味です。
ちむどんどん【沖縄文化・用語解説】まとめ
「ちむどんどん」に出てくる沖縄文化や、聞き慣れない用語などを解説します。
共同売店
ヒロイン暢子が暮らす家の近所には、「共同売店」があります。
やんばる地域など、小さな集落には欠かせない存在が共同売店です。共同出資・共同運営で食料品や日用雑貨が販売されています。
また、「共同売店」から流れる懐かしい歌謡曲は、以下でまとめています。
少年ダッシュ(※ドラマ内の架空の雑誌)
青柳和彦(田中奏生)が沖縄に来た時に持っていたマンガ雑誌が「少年ダッシュ」です。「ちむどんどん」内に登場する、架空の雑誌です。
モデルは分かりませんが、1960年代には「週刊少年サンデー」「週刊少年マガジン」が人気の少年漫画雑誌でした。
沖縄角力(おきなわすもう)
兄・賢秀と幼なじみ・砂川智が、暢子に怪我をさせた和彦をビーチに呼び出し「沖縄角力(おきなわすもう)」をするシーンがあります。
沖縄角力は、沖縄伝統の格闘技です。柔道着を着て、お互いに右四つに組んだ状態から始め、技を掛け合う相撲です。
また、大人になった和彦と智が再び、「沖縄角力」をするシーンもあります。ドラマ内で登場する「沖縄角力」の詳細は、以下でまとめています。
シーミー(清明祭)
二十四節気の一つ「清明(せいめい)」の時期に行わわれる、先祖供養のお祭りが「シーミー(清明祭)」です。
親族がお墓の前に集まり、持ち寄った重箱料理や酒、お花をお供えします。その後は皆でお供え食べ、親睦を深める行事です。
ドラマ内では父・賢三(大森南朋)の三線に合わせて、家族がカチャーシーを踊るシーンもありました。
二十四節気は簡単に言うと、1年を24等分して、それぞれに名称が付いています。「清明」は新暦だと4月5日頃で、「シーミー」は4月5日から5月頭の週末に行われます。
ウークイ
沖縄の旧盆の儀式。初日が先祖を迎える「ウンケー」、2日目が「ナカビ(ナカヌヒー)」、最終日の3日目が先祖を送り出す「ウークイ」です。
第15週は「ウークイの日」とサブタイトルにもなっています。「ウークイ」についての詳細は、以下でまとめています。
御三味(うさんみ)
「御三味(うさんみ)」とは、沖縄の旧盆や清明祭(シーミー)といった行事や法事などで出されるお供え料理です。
第16週は「御三味(うさんみ)に愛をこめて」とサブタイトルにもなっています。「御三味」についての詳細は、以下でまとめています。
カチャーシー
沖縄民謡に合わせて、頭の上に両手をあげ、手首を回しながら左右に振る踊り。「カチャーシー」とは、沖縄の言葉で「かき混ぜる」の意味。
エイサー
「エイサー」は、旧盆の時期に祖先をあの世へ送り出す踊り。昔は旧盆の最終日(ウークイ)に行われていたようです。
カチャーシーと違い、旗頭(はたがしら)、大太鼓(うふでーく)、締太鼓(しめでーく)、女手踊り(いなぐもーい)など役割が存在する。
琉装(りゅうそう)
母・優子が暢子と和彦の結婚の際にお願いしたのが、「琉装(りゅうそう)」での結婚式です。
本土には「着物」がありますが、沖縄県には今でも伝統的な衣装として「琉装」があります。「琉装」については以下でまとめています。
ジーファー
「ジーファー」とは沖縄伝統のカンザシです。沖縄舞踊の髪飾りとしても用いられます。
最終週、大里五郎(草刈正雄)が、沖縄戦で優子(仲間由紀恵)の姉・与那城時恵の最後を看取ったことを伝えるために、形見のジーファーを持って沖縄県山原村を訪れます。
鶴見
高校を卒業した暢子(黒島結菜)が、下宿するのが神奈川県横浜市・鶴見区です。
実際に鶴見区は「リトル沖縄」とも呼ばれ、沖縄出身の人々が多く住みます。どうして沖縄の人が鶴見に多く住んでいるのか?については、以下でまとめています。
ストーブ前
暢子は料理人を目指して上京、イタリアンレストラン「アッラ・フォンターナ」で働きます。
「ストーブ前」とは、洋食レストランの花形ポジションです。コース料理のメインディッシュを作る仕事など、司令塔の役割を果たします。
また、暢子が働く「アッラ・フォンターナ」の意味は、イタリア語で「噴水にて」といった意味です。詳しくは以下でまとめています。
まとめ
NHK朝ドラ「ちむどんどん」に登場する沖縄弁、またる沖縄文化や聞き慣れない用語を【ちむどん辞典】としてまとめました。
また、ドラマ内で登場する沖縄民謡については、以下でまとめています。
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