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「ブギウギ」スズ子が渡米、笠置シヅ子と服部良一のアメリカツアーの史実

「ブギウギ」スズ子が渡米、笠置シヅ子と服部良一のアメリカツアーの史実

2023年10月2日放送スタート、第109作となるNHK連続テレビ小説「ブギウギ」

ヒロイン・福来スズ子(花田鈴子)は、「趣里(しゅり)」さんが演じます。「ブギウギ」のあらすじは、以下の通りです。

大正の終わり、大阪・下町の小さな銭湯の看板娘・花田鈴子は、歌って踊るのが大好きな天真爛漫な女の子。鈴子は「歌と踊りでみんなを笑顔にしたい」と、道頓堀に新しくできた歌劇団に入団。生まれ故郷・香川への思い、大阪の華やかなステージ、そして夢を追いかけ東京へ・・・“ブギの女王”と呼ばれる戦後の大スター歌手となっていくヒロインの物語。

 

スズ子は、羽鳥善一(草彅剛)からアメリカ公演の話を聞き、渡米してツアーを行います。

実際にスズ子のモデル・笠置シヅ子さんと、羽鳥のモデル・服部良一さんは、4ヶ月に渡るアメリカツアーを行っています。「笠置シヅ子」さんの渡米の史実を紹介します。

 

「ブギウギ」では第23週にスズ子のアメリカ公演が描かれる

「ブギウギ」では第22週に「買物ブギー」が描かれる

朝ドラ「ブギウギ」では第23週に、アメリカ公演のエピソードが描かれます。

NHK番組表に、以下の「ブギウギ」のあらすじがあります。

第23週「マミーのマミーや」【第108話】あらすじ

アメリカ行きを決めたスズ子(趣里)だったが、愛子(小野美音)は置いていかれることに拗ねてしまう。旅立ちの直前に開催された「お見送りショー」には、おミネ(田中麗奈)たちも応援に訪れ、最後に披露された「東京ブギウギ」で会場は大盛りあがりとなる。しかし、客席で大野(木野花)と一緒に見ていた愛子は相変わらずの様子でいる。出発の日、泣き叫ぶ愛子を残し、スズ子は胸が引き裂かれる思いで家を後にする。

出典:NHK番組表

 

朝ドラ「ブギウギ」では、アメリカ公演はスズ子の手紙や写真、ナレーション(語り)を中心に紹介され、スズ子が滞在するニューヨークのホテルのシーンだけでした。

また、スズ子の付き人で、進駐軍のアメリカ人と結婚して渡米した小林小夜(富田望生)とのエピソードも出てくるかと思いましたが、現時点(2024/03/08)では何もありませんでした。

以下より、スズ子のモデル「笠置シヅ子」さんと、羽鳥のモデル「服部良一」さんのアメリカツアーの史実を紹介していきます。

 

笠置シヅ子と服部良一のアメリカツアーの史実

「ブギウギ」笠置シヅ子と服部良一のアメリカツアーの史実

1950年(昭和25年)6月16日から4ヶ月、「笠置シヅ子」さんは「服部良一」さんと共に、ハワイ経由でアメリカ・ツアーに出かけました。

 

名目上は「日本人慰問公演」

1950年(昭和25年)頃は、日本の芸能人・文化人・国会議員が、アメリカへ訪問することが多くあり、その事をメディアが華々しく報じていました。

昭和25年頃は、自由に海外旅行ができる時代ではなく、笠置シヅ子さんも名目上は「日本人慰問公演」として渡米しています。

 

アメリカを縦断してツアー、交流を深める

笠置シヅ子さんは、ハワイ、ロサンゼルス、サンフランシスコ、オークランドなどでコンサートを開催、服部良一さんも、アメリカの音楽家たちと交流を深めます。

アメリカツアーの最後にニューヨークを訪れた際、「服部良一」さんと「笠置シヅ子」さんは、最新のジャズスタイル「ビ・バップ」に出会います。「ビ・バップ」とは、演奏中にプレーヤーが即興で演奏を楽しむ自由なスタイルです。

アメリカから帰国した「服部良一」さんは、「ビ・バップ」を取り入れた「笠置シヅ子」さんの新曲「オールマン・リバップ」(1951年)を作曲します。

 

YouTubeなどで「笠置シヅ子」さんが歌う「オールマン・リバップ」を聞いてみてください。

「笠置シヅ子」さんの低音とスピーディーな歌唱が特徴的です。最後は「笠置シヅ子」さんのシャウトと、コーラスによるコール&レスポンスになります。

 

渡米前には送別公演が日本で開催

また、アメリカ出発前には、日劇で送別特別リサイタル「服部良一、笠置シヅ子、渡米歓送ショウ」が開催されています。

その時、笠置ファンの「夜の女性」たちが駆けつけ、日劇の1階の席の約半分を買い占め、高価な花束を贈り、「笠置シヅ子」さんの渡米を応援しています。

朝ドラ「ブギウギ」では、夜の女性は「ラクチョウのおミネ(田中麗奈)」などが登場しています。

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笠置シヅ子の1ヶ月前に美空ひばりが渡米

実は「笠置シヅ子」さんが渡米する1ヶ月前、13歳だった「美空ひばり」さんもアメリカ公演を行っています。

持ち歌が少ない「美空ひばり」さんは、笠置シヅ子さんの曲「東京ブギウギ」などを歌う予定でした。ところが、服部良一サイドは、「美空ひばり」さんが「ブギ」の曲を歌うのを全面禁止にしました。

「笠置シヅ子」さんの持ち歌を、笠置自身がアメリカで歌う前に披露されてしまうと問題があるからです。

このような事件などから「美空ひばり」サイドと、「笠置シヅ子・服部良一」サイドの間には、確執があるとマスコミに書き立てられます。

 

ブギウギではスズ子のライバルとして、新人歌手・水城アユミ(吉柳咲良)が登場します。

水城アユミの役どころ、「笠置シヅ子」さんと「美空ひばり」さんとの確執の詳細については、以下でまとめています。

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参考文献:「ブギの女王・笠置シヅ子 心ズキズキワクワクああしんど」

 

※「ブギウギ」は実話をエピソードにしている場合もありますが、フィクションとして制作されたオリジナル作品です。

 

まとめ

NHK朝ドラ「ブギウギ」スズ子は羽鳥善一からアメリカ公演の話を聞き、渡米してツアーを行います。

スズ子のモデル・笠置シヅ子さんと、羽鳥のモデル・服部良一さんのアメリカツアーの史実を紹介しました。

また、渡米後の新曲、「笠置シヅ子」さんが歌う「オールマン・リバップ」は、以下のベスト盤に収録されています。

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