2024年4月1日(月)放送スタートの、第110作となるNHK連続テレビ小説「虎に翼」
ヒロイン・猪爪寅子は、「伊藤沙莉(いとう・さいり)」さんが演じます。「虎に翼」のあらすじは、以下の通りです。
寅子は戦前に日本初の女性弁護士となり、日本中から注目され憧れの的に。ところが、戦争へと突き進んでいく日本では法学を使える場は急速に消えてしまう。
戦後、寅子は裁判官になることを決意。寅子は困難な時代に道なき道を切り開き、弱者を救っていくリーガルエンターテインメント。
ヒロイン寅子は、「婚姻状態にある女性は無能力者」という言葉に、憤りを感じます。これが寅子の運命を変えるキッカケになります。
戦前の日本において、「女性は結婚すると無能力者になる」という法律上の事実について紹介します。
【第2話~第3話】寅子が法律の道を志す、運命を変えるエピソード
「虎に翼」NHKの番組表に、以下のあらすじがあります。
「虎に翼」第3話【あらすじ】
教室から聞こえた「女性は無能力者」という言葉に思わず反応してしまった寅子(伊藤沙莉)は、教授の穂高重親(小林薫)と臨時講師の裁判官・桂場等一郎(松山ケンイチ)と出会う。法律に強い関心を持つ寅子に「明律大学女子部法科」へ来いと言う穂高。そこは、女性も弁護士になれる時代が来ることを見越した女性のための法律の学校だった。希望を見出した寅子は母・はる(石田ゆり子)が実家に帰っている間に出願しようと企む。
出典:NHK番組表
大学の夜間部に通う下宿人・佐田優三(仲野太賀)に弁当を届けに行った寅子(伊藤沙莉)は、教室から聞こえた「婚姻状態にある女性は無能力者」という言葉に憤りを感じます。
そして、穂高重親(小林薫)との出会いをキッカケに、寅子は法律の道へと進むことになります。
「虎に翼」ドラマ内の「女性は無能力者」という表現は、現代の感覚からすると非常に驚きの内容だと思います。
以下より、戦前の日本社会と法律について紹介します。
戦前の民法により「女性は結婚すると無能力者になる」
ドラマで描かれた「女性は結婚すると無能力者になる」という事実は、戦前の日本の「民法」によります。
戦前の日本では例えば、妻が働くためには夫の許可が必要であり、妻の財産はすべて夫が管理していました。
戦前の社会「家制度」とは?
戦前の日本社会は、家制度(家族制度)とその中での男女の役割が厳格に定義された社会でした。
この社会の基本となるのは、明治31年(1898年)施行の「明治民法」です。この民法は、ドイツ法をモデルにしており、家族法の部分では「家」を単位とする社会秩序を重んじています。
明治民法では結婚すると「夫が家族の代表」となる
「明治民法」では、結婚すると女性は夫の家族に入ることになり、法律的には「家の一員」としての地位を得ることになります。しかし、同時に婚姻女性自身の法律上の行為能力は限定されました。
夫が家族の代表と見なされ、家族に関わる重要な決定を行う権限を持つと定められています。
これにより、婚姻女性が経済活動や財産管理、法律行為に関して夫の同意が必要とされ「無能力者」とみなされる側面がありました。
戦後の民法で「男女平等」に
第二次世界大戦後、1947年に施行された新しい民法では、男女平等の原則が明確に打ち出されます。
「女性は結婚すると無能力者になる」という法律上の規定は撤廃され、男女間の平等が保障されました。
まとめ
朝ドラ「虎に翼」ヒロイン寅子が法律の道を志すキッカケとなった、戦前の「女性は結婚すると無能力者になる」という法律上の事実を紹介しました。
他にも「虎に翼」の登場人物・キャスト・スタッフ一覧は、以下でまとめています。
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