「ブラッサム」登場の本・文学作品まとめ|「青鞜」「イワンの馬鹿」「生きて行く私」
NHK連続テレビ小説「ブラッサム」は、石橋静河さん演じるヒロイン・葉野珠(はの・たま)が、小説家を目指していく物語です。小説家の物語だけに、劇中には実在する本や文学作品が登場します。
【第1話】では、晩年の珠(加賀まりこ)が新聞で「生きて行く私」を連載する場面から物語がスタートしました。
【第6話】では、16歳になった珠がトルストイの「イワンの馬鹿」を読み、同級生の角田忍(木竜麻生)が平塚らいてうの文芸誌「青鞜」を読み上げます。
朝ドラ「ブラッサム」に登場した本・小説・文芸誌などの文学作品を一覧にまとめ、劇中での登場シーンと、実際の作品の内容・史実をあわせて解説します。
「ブラッサム」登場の本・文学作品一覧
朝ドラ「ブラッサム」の劇中に登場した本・文学作品は、以下の通りです。
| 登場話 | 本・文学作品 | 劇中での登場 |
|---|---|---|
| 【第1話】 | 生きて行く私 | 晩年の珠が新聞で連載する自伝 |
| 【第6話】 | イワンの馬鹿 | 珠が読むトルストイの作品。小山牛丸訳として登場 |
| 【第6話】 | 青鞜 | 忍が読み上げる平塚らいてうらの女性文芸誌 |
※物語が進み次第、劇中に登場した本・文学作品を順次追加します。
「ブラッサム」劇中に登場した本・文学作品|内容・史実を解説
「ブラッサム」には、珠の実在モデル・宇野千代(うの・ちよ)につながる作品だけでなく、明治・大正・昭和に実際に読まれていた海外文学や文芸誌も登場します。
ここからは、劇中での登場シーンとあわせて、それぞれの作品の内容と背景を解説します。
【第1話】「生きて行く私」晩年の珠が新聞で連載する自伝
【第1話】の冒頭では、1982年(昭和57年)、80代となった葉野珠(加賀まりこ)が新聞連載「生きて行く私」を執筆する場面が描かれます。
「生きて行く私」はドラマのための架空の作品ではありません。珠の実在モデルである宇野千代が、実際に書いた自伝的な作品です。
史実の「生きて行く私」は毎日新聞で連載された後、1983年(昭和58年)に毎日新聞社から上下巻の単行本として刊行されました。
岩国(現在の山口県岩国市)で過ごした少女時代から、小説家として歩んだ道のり、恋愛や結婚まで、宇野千代自身の生涯がつづられています。
「生きて行く私」と「ブラッサム」の関係については、以下の記事で詳しく解説しています。
【第6話】「イワンの馬鹿」珠が読むトルストイの名作|小山牛丸訳として登場
【第6話】では、高等女学校の4年生になった珠が、お昼弁当を食べながら「イワンの馬鹿」を読んでいます。
「イワンの馬鹿」は、ロシアの文豪レフ・トルストイが書いた、民話の形をとった文学作品です。
朝ドラでは、珠が読んでいる「イワンの馬鹿」は小山牛丸(こやま・うしまる)が翻訳した本です。小山牛丸は、イッセー尾形さんが演じる翻訳家で、珠が愛読する海外文学作品を翻訳しているドラマの登場人物です。
「イワンの馬鹿」は、素朴で働き者のイワンと、軍人と商人の2人の兄をめぐる物語。悪魔たちは兄弟を仲違いさせようとたくらみますが、欲のないイワンには策略がなかなか通用しません。戦争やお金、権力に頼らず、自分の手で働いて生きるイワンの姿を通して、人間の欲や社会のあり方が描かれています。
「イワンの馬鹿」は日本でも明治時代から翻訳されていました。評論家・翻訳家の内田魯庵(うちだ・ろあん)による翻訳が刊行されており、1906年(明治39年)には版を重ねていたことが確認できます。
【第6話】「青鞜」忍が読み上げる平塚らいてうの女性文芸誌
【第6話】では、女学校で「良妻賢母(よき妻・賢い母)」を育てるための教育を受ける珠たちが、女性の生き方に疑問を抱くようになります。
そんな中、角田忍(木竜麻生)が取り出して読み上げたのが、女性文芸誌「青鞜(せいとう)」です。
「青鞜」は、平塚らいてう(ひらつか・らいちょう)らが1911年(明治44年)9月に創刊した、女性たちによる文芸誌です。
創刊号には、平塚らいてうによる「元始、女性は実に太陽であった」という一節で始まる創刊の辞が掲載されました。
かつて女性は「太陽」のように自ら輝く存在だったのに、今の女性は他の光を受けて輝く「月」のような存在になっている――平塚らいてうはそう表現しました。女性が自分の意思を持ち、自らの力を発揮して生きることを訴えた文章です。
ドラマでは、忍が「青鞜」を読み上げたことをきっかけに、珠たちは自分たちの思いを自由に表現するため、同人誌づくりに動き出します。
珠たちが作った同人誌「黎明」のモデルについては、以下の記事で解説しています。
まとめ
朝ドラ「ブラッサム」の【第1話】に登場した「生きて行く私」は、珠の実在モデル・宇野千代が晩年に発表した自伝的作品です。
その後も【第6話】では、珠がトルストイの「イワンの馬鹿」を読み、忍が平塚らいてうの「青鞜」を読み上げるなど、文学が珠たちの考え方や生き方に影響を与えていく様子が描かれました。
小説家・珠の物語だけに、今後もさまざまな本や文学作品が登場します。新しい作品が登場次第、順次追加していきます。
他にも「ブラッサム」のキャスト・スタッフ一覧は、以下でまとめています。
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