2024年1月7日スタートのNHK大河ドラマ「光る君へ」
「光る君へ」の主人公・紫式部を演じるのは「吉高由里子」さんです。そして、大石静さんが脚本を担当、あらすじは以下の通りです。
平安時代(10世紀後半)に、千年の時を超える恋愛長編小説「源氏物語」を書き上げた女性・紫式部/まひろ(吉高由里子)の物語。
紫式部/まひろは藤原道長(柄本佑)への思い、そして秘めた情熱とたぐいまれな想像力で、光源氏(光る君)のストーリーを紡いでゆく。きらびやかな平安貴族の世界と、懸命に生きて書いて愛した女性の一生を描く大河ドラマ。
「光る君へ」では、藤原兼家や定子といった貴族から、花山天皇など登場人物が出家することがあります。
平安時代の「出家」の意味、「光る君へ」で主要人物が「出家」した理由を紹介していきます。
※この記事の内容は、当サイトが運営する「YouTube」で解説しています。動画でご覧になりたい方は、以下をご視聴ください。
昔の日本、平安時代における「出家」の意味とは?
「出家」とは、仏教の教えに従って世俗の生活を離れ、僧侶としての修行に専念することです。
平安時代における「出家」は、単なる宗教的行為を超え、社会的、文化的、個人的な意味を持つ重要な選択でした。この時代、仏教は貴族社会に深く根ざし、出家は特に貴族層において一般的な選択肢となりました。
平安時代の皇室や貴族が出家を選択する主な理由には、以下のものがありました。
- 政治的な争いからの逃避
- 社会的地位や権力を維持する手段
- 精神的な安らぎの追求
政治的な争いからの逃避
政治的な失敗や不名誉な出来事があった場合、出家することで一種の「けじめ」をつけることができました。
貴族たちは政治的な争いや人生の悩みから逃れるために出家することが多く、出家は一種の「逃避」としての役割も果たしました。
藤原道長などの権力者も、病気や老齢を理由に出家し、その後の権力闘争から身を引くことがありました。特定の状況下では、出家することで敵対勢力からの攻撃を避けたり、自らの身を守る手段として利用されることもあります。
社会的地位や権力を維持する手段
9世紀半ばから一般化した出家の風習が、11世紀には実権を握ったまま出家するケースが増えます。
平安時代中期以降、多くの貴族が出家し、その後も寺院内で影響力を持ち続けました。出家した貴族は、寺院の中枢を占めることが多く、その身分が寺院内でも重要視されるようになりました。
精神的な安らぎの追求
平安時代における出家は、世俗の生活を捨てて仏門に入ることを意味し、心の安らぎや極楽浄土への願いを求める行為でした。
「光る君へ」で出家した主要人物とその理由
「光る君へ」で出家した主要人物の理由ついて紹介していきます。
花山天皇(かざんてんのう)
19歳という若さで出家を決意した花山天皇(かざんてんのう)の背景には、寵愛していた女御・藤原忯子(ふじわらの・よしこ)の死がありました。
深い悲しみに加え、藤原道兼の策略により出家に追い込まれました。道兼は自身も出家すると偽って花山天皇を花山寺へ誘導し、天皇のみを剃髪させます。
この策略は、道兼の父・藤原兼家が首謀者となった平安時代中期の政治的クーデターの一「寛和の変」と呼ばれます。「寛和の変」の詳細は、以下でまとめています。
「光る君へ」で花山天皇を演じたのは「本郷奏多」さんです。
藤原兼家(ふじわらの・かねいえ)
藤原道長の父・藤原兼家(ふじわらの・かねいえ)の出家の主な理由は、病気であったとされています。
990年(正暦元年)に、兼家は病気を理由に関白職を息子の道隆に譲り、出家しました。
「光る君へ」で藤原兼家を演じたのは「段田安則」さんです。
藤原定子(ふじわらの・さだこ)
一条天皇の皇后であった藤原定子(ふじわらの・さだこ)は、兄たちの不祥事により窮地に立たされます。
兄たちの流罪が大きな影響を与え、最終的に出家を決意しました。彼女の出家は髪を切ることで象徴的に表現され、俗世からの離脱を示しました。
兄・伊周たちの不祥事「長徳の変」については、以下で詳細をまとめています。
「光る君へ」で藤原定子を演じたのは「高畑充希」さんです。
藤原顕信(ふじわらの・あきのぶ)
藤原道長と源明子の三男・藤原顕信(ふじわらの・あきのぶ)は、19歳で出家を決意しました。父・道長からの期待と、それに対する反発が背景にあります。
道長が顕信を蔵人頭に任じることを辞退したことが、顕信に深い失望感を与えたと考えられています。
「光る君へ」で藤原顕信を演じたのは「百瀬朔」さんです。
まとめ
NHK大河ドラマ「光る君へ」平安時代の「出家」の意味、ドラマ内で主要人物が「出家」した理由を紹介していきます。
他にも「光る君へ」のキャスト・登場人物・スタッフ一覧は、以下をチェックしてください。
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