2023年10月2日放送スタート、第109作となるNHK連続テレビ小説「ブギウギ」
ヒロイン・福来スズ子(花田鈴子)は、「趣里(しゅり)」さんが演じます。「ブギウギ」のあらすじは、以下の通りです。
大正の終わり、大阪・下町の小さな銭湯の看板娘・花田鈴子は、歌って踊るのが大好きな天真爛漫な女の子。鈴子は「歌と踊りでみんなを笑顔にしたい」と、道頓堀に新しくできた歌劇団に入団。生まれ故郷・香川への思い、大阪の華やかなステージ、そして夢を追いかけ東京へ・・・“ブギの女王”と呼ばれる戦後の大スター歌手となっていくヒロインの物語。
スズ子は戦後、喜劇王・タナケンこと「棚橋健二」と舞台で共演することになります。「棚橋健二」を演じるのは「生瀬勝久(なませ・かつひさ)」さんです。
喜劇王・タナケンこと「棚橋健二」の役どころ
スズ子(趣里)が、戦後すぐに舞台で共演するのが、タナケンこと「棚橋健二(たなはし・けんじ) 」です。
「棚橋健二」は日本を代表する喜劇役者で、「タナケン」の愛称で呼ばれる喜劇王。スズ子と舞台で共演することになり、スズ子の演技の師匠となる。
喜劇王・タナケンは、自身が演出・主演する舞台の共演女優を探していて、スズ子に会うことになります。
畑違いの舞台に出演するのは気が乗らないスズ子でしたが、タナケンはスズ子の演技の師匠となる存在です。スズ子は歌手だけでなく、舞台でも活躍していくことになります。
モデルはエノケンこと「榎本健一」笠置シヅ子の芝居の師匠
「生瀬勝久」さん演じるタナケンの実在モデルは、喜劇王・エノケンこと「榎本健一(えのもと・けんいち)」さんです
スズ子のモデル「笠置シヅ子」さんの、師匠とされる存在は二人います。
一人は音楽の師匠・服部良一(ブギウギでは役名・羽鳥善一)さん、そしてもう一人は、芝居の師匠・エノケンです。「榎本健一」さんのプロフィールは以下の通りです。
今日は喜劇俳優のエノケンこと榎本健一 没後54年の命日だぜ! pic.twitter.com/rPPHl4ahRf
— ニッシー(ワッキー) (@wnisshiy) January 7, 2024
1904年(明治37年)10月11日 、東京で生まれる。1919年(大正8年)、浅草オペラ「根岸大歌劇団」の俳優・柳田貞一に弟子入り。
1929年(昭和4年)、浅草の劇団「カジノ・フォーリー」の旗揚げに参加。小柄な体で動き回り、ナンセンスな笑いに歌と踊りを盛り込んだ舞台と、確かな演技力が人気を呼び「エノケン」ブームを巻き起こす。
1934年(昭和9年)、映画「エノケンの青春酔虎伝」に出演し、全国的な人気者に。
戦後はエノケンの相手役を笠置シヅ子が務め、舞台・映画で共演してヒット作を連発。
1970年1月7日(昭和45年)65歳で永眠。戦前から戦後を通して、日本喜劇界の中心人物となった喜劇王。
「笠置シヅ子」さんは、1946年3月の日比谷・有楽座の公演「舞台は回る」でエノケンと共演することになります。10歳ほど年上のエノケンに初めて会ったのは、1946年2月下旬の稽古場です。
芝居の稽古でもエノケンは「笠置シヅ子」さんに…
「君は歌手で役者ではないから、芝居のツボは外れている」「しかし、それが面白い効果を出しているので、改める必要はない」「どんなにツボを外しても、どこからでも受けてやる」
と、演技指導をしたそうです。
その言葉を聞いた「笠置シヅ子」さんは、大阪弁と素の表情で舞台を駆け回り、エノケンの相手役として、舞台・映画で人気に。
そして、「笠置シヅ子」さんは喜劇女優として「女エノケン」と呼ばれる程になります。
参考文献:「ブギの女王・笠置シヅ子 心ズキズキワクワクああしんど」
服部良一さん作曲の「東京ブギウギ」を、笠置シヅ子さんが歌って大ヒットするのは1948年(昭和23年)です。
「笠置シヅ子」さんは「東京ブギウギ」レコード発売前に、歌手だけでなく喜劇女優としての地位を確立していました。
また、服部良一さんとの「東京ブギウギ」誕生秘話については、以下でまとめています。
※「ブギウギ」は実話をエピソードにしている場合もありますが、フィクションとして制作されたオリジナル作品です。
なぜ役名が「タノケン」ではなく「タナケン」なのか?
実在モデルは喜劇王・エノケンこと「榎本健一」さんと紹介しました。「ブギウギ」で登場する役名は、タナケンこと「棚橋健二」です。
「エノケン」に寄せるのであれば、「タノケン」という愛称にするかと思いますが、役名は「タナケン」となっています。
なぜ「タナケン」なのでしょうか?
プロレス好きの方には分かると思いますが、2001年に棚橋弘至・鈴木健三がタッグチーム「King Of The Hills」を結成、棚橋(タナハシ)と健三(ケンゾウ)で「タナケン」の愛称で人気となりました。
実は脚本家・足立紳さんはプロレス好きで、「ブギウギ」の登場人物に、プロレスラーの名前を狙って付けていると推測できます。
これまで、プロレスラーをもじったような登場人物がでてきました。例えばスズ子の実家の銭湯でゴンベエの嫁となる「三沢光子⇒三沢光晴」、USK時代の同期「桜庭和希⇒桜庭和志」などが登場しています。
「エノケン」に寄せるのであれば「タノケン」で良いところを、わざわざ「タナケン」にしているのは、脚本家・足立紳さんがプロレス好きだからだと思います。
※あくまで推測なので、ご了承ください。
他にも、足立紳さんがプロレス好きと思われるソース、「ブギウギ」に登場するプロレスラーの名前が付いた登場人物は、以下でまとめています。
生瀬勝久(なませ・かつひさ)プロフィール
生瀬勝久インタビュー、舞台『アンチゴーヌ』を熱く語る #生瀬勝久 #アンチゴーヌ https://t.co/vEMaRc0opY pic.twitter.com/3CbMs37wDw
— SPICE[舞台情報メディア]/e+ (@spice_stage) December 26, 2017
喜劇王・タナケンを演じるのは、「生瀬勝久(なませ・かつひさ)」さんです。プロフィールは以下の通りです。
生年月日 | 1960年10月13日 |
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出身 | 兵庫県西宮市 |
1983年、劇団「そとばこまち」に入団。以来、役者だけでなく劇作家・演出家としても活躍。バラエティ番組「探偵!ナイトスクープ」では「槍魔栗三助」名義で探偵の初期メンバーの1人として出演。主な出演ドラマは「TRICK」「ごくせん」「警部補 矢部謙三」など。
NHKのコントバラエティ「サラリーマンNEO」にも出演するなど、コメディの演技にも定評があります。
朝ドラは「純ちゃんの応援歌」「まんてん」「べっぴんさん」「おちょやん」に続く、
「ブギウギ」が5作目の出演になります。
まとめ
NHK朝ドラ「ブギウギ」タナケン(棚橋健二)を演じるのは「生瀬勝久」さんです。
実在モデルは、日本の喜劇王・エノケン(榎本健一)です。
他にも「ブギウギ」の登場人物・キャスト一覧は、以下をチェックしてください。
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