NHK連続テレビ小説「芋たこなんきん」は2006年10月2日にスタートして2007年3月31日まで全151回放送されたドラマです。
※2022年3月28日(月)よりBSプレミアム(BS4K)で毎週(月)~(土)午前7時15分から再放送
朝ドラ75作目となる「芋たこなんきん」のヒロイン・花岡町子役は藤山直美さんが演じています。藤山直美さんは当時47歳で、朝ドラでは「史上最年長ヒロイン」とも呼ばれました。
「芋たこなんきん」のあらすじは以下の通りです。
大阪市内の商店勤め、37歳独身の楽天娘が、ある日恋に落ち、結婚へ。しかし、なんと嫁ぎ先は10人の大家族だった!作家の田辺聖子さんの半生と数々のエッセイ集をベースに、大阪の戦前から戦後復興期を経て、さらに現代へと明るくたくましく面白く生きたヒロインと、その家族のてんやわんやを描く、藤山直美主演の笑いと涙のホームドラマ。
出典:NHK公式HP
「芋たこなんきん」の元ネタ、実在モデルは国民的女流作家・田辺聖子さんです。最近ではアニメ映画化された「ジョゼと虎と魚たち」の原作者としても有名です。
朝ドラ第75作「芋たこなんきん」の実在モデル・田辺聖子さん、そして原作について紹介していきます。
「芋たこなんきん」の元ネタ・原作は田辺聖子さんのエッセイ集
昭和を振り返る画像。
『田辺聖子』
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朝ドラ「芋たこなんきん」の元ネタ・原作は作家「田辺聖子(たなべせいこ)」さんが書いたエッセイ集です。
「田辺聖子」さんのプロフィールは以下の通りです。
1928(昭和3)年、大阪生れ。樟蔭女専国文科卒業。1964年『感傷旅行(センチメンタル・ジャーニィ)』で芥川賞、1987年『花衣ぬぐやまつわる……わが愛の杉田久女』で女流文学賞、1993(平成5)年『ひねくれ一茶』で吉川英治文学賞を、1994年菊池寛賞を受賞。また1995年紫綬褒章、2008年文化勲章を受章。小説、エッセイの他に、古典の現代語訳ならびに古典案内の作品も多い。
出典:新潮社公式HP
「田辺聖子」さんは2019年に91歳で亡くなられています。
没後2年の2021年に「1945年から47年までの青春期を綴った日記」が発見され、「田辺聖子 十八歳の日の記録」とて出版され話題となるなど、国民的女流作家です。
「芋たこなんきん」は、田辺聖子さんの半生と、数多く出版されたエッセイ集を原案にして、脚本家・長川千佳子さんが脚色しています。また、ドラマタイトルの題字は田辺聖子さんが書いています。
田辺聖子さんはたくさんのエッセイを執筆しています。「欲しがりません勝つまでは」からのエピソードも朝ドラ「芋たこなんきん」に多く登場しています。
「芋たこなんきん」の小説・ノベライズ化作品あり
「芋たこなんきん」は田辺聖子さん半生とエッセイ集を原案にして、脚本家・長川千佳子さんが脚色したものです。エッセイを参考にしていますが、原作とされる本はありません。
ただし、原作とは違いますが、長川千佳子さんの脚本をもとに、ノベライズ化された小説が発売されています。
ヒロイン花岡町子の実在モデル「田辺聖子」最終話に顔出し出演
「芋たこなんきん」は田辺聖子さんの半生とエッセイ集が原作なので、藤山直美さん演じるヒロイン・花岡町子の実在モデルは田辺聖子さんです。
「芋たこなんきん」最終話151話では、田辺聖子さんと秘書の安宅みどりさんが、顔出し出演されています。
#芋たこなんきん【カメオ出演】町子と矢木沢さんが出掛けに近所の主婦に挨拶するシーン。二人連れの主婦を演じるのは 花岡町子のモデルである 作家・田辺聖子さん(右)と その秘書であり矢木沢純子のモデルである 安宅(あたか)みどりさん。それぞれ自分のモデルと鏡合わせになった構図です。#芋ロス pic.twitter.com/sPTcGZ3c8V
— ひぞっこ (@musicapiccolino) September 16, 2022
また、田辺聖子さんの小説として、最近でも映画されている有名な作品が「ジョゼと虎と魚たち」です。
1985年3月に出版された短編恋愛小説で、2003年には妻夫木聡さんと池脇千鶴さんが主演で実写映画化、2020年にはアニメ映画化されています。
篤田川賞(あつたがわ)は「芥川賞」、並木賞(なみき)は「直木賞」
実在モデル「田辺聖子」さんは、1964年に『感傷旅行(センチメンタル・ジャーニィ)』で芥川賞を受賞しています。
「芋たこなんきん」のドラマ内でも、ヒロイン花岡町子は小説・花草子で「篤田川賞(あつたがわしょう)」を受賞しています。
ドラマ内では文学賞の名前が、以下の通り変わっています。
- 芥川賞 ⇒ 篤田川賞(あつたがわしょう)
- 直木賞 ⇒ 並木賞(なみきしょう)
その他の実在モデル「司馬遼太郎」「藤本義一」
「芋たこなんきん」の実在モデルとされる人物が、ヒロイン花岡町子が通っていた文学学校の池内幸三(板尾創路)と、先輩作家の千葉龍太郎(筒井康隆)です。
それぞれ、以下の方が実在モデルとされています。
- 千葉龍太郎(筒井康隆) ⇒ 司馬遼太郎
- 池内幸三(板尾創路) ⇒ 藤本義一
藤本義一(ふじもとぎいち)さんは、脚本家・放送作家、テレビ番組「11PM」の司会者としても有名です。
朝ドラ第16作「おはようさん」原作は田辺聖子・小説「甘い関係」
また「田辺聖子」さんの小説が、朝ドラ第16作「おはようさん」の原作となっています。
「おはようさん」は1975年に制作された朝ドラです。大阪の街を舞台に、「秋野暢子」さん演じるヒロインの大阪娘・殿村鮎子の物語。
原作が田辺聖子さんの小説「甘い関係」です。
第16作「おはようさん」では小説が朝ドラの原作になり、さらに第75作「芋たこなんきん」ではヒロインの実在モデルとして、自身のエッセイが原案となったのは田辺聖子さんだけではないでしょうか。
まとめ
朝ドラ「芋たこなんきん」で、藤山直美さん演じるヒロイン・花岡町子の実在モデルは国民的女流作家「田辺聖子」さんです。
原作は「田辺聖子」さんが数多く出版されたエッセイ集です。「芋たこなんきん」はエッセイ集を原案にして、脚本家・長川千佳子さんが脚色した朝ドラです。
またタイトルには「芋たこなんきん」という聞き慣れない言葉が付いていますが、タイトルの意味・由来については以下でまとめています。

最後に「芋たこなんきん」はNHKオンデマンドの配信なし
「芋たこなんきん」は動画配信サービス「NHKオンデマンド」では視聴できません。(※2022/09/18時点の情報)
「NHKオンデマンド」は月額990円(税込)で、PC・スマホなどからネットでNHKの番組を視聴できる動画配信サービスです。
また、「芋たこなんきん」は古い作品なのでをDVDの販売などもありません。「芋たこなんきん」が見られるのは、NHKの再放送だけです。

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