2021年11月1日(月)スタートの第105作となるNHK連続テレビ小説「カムカムエヴリバディ」
それぞれの時代に合わせて、朝ドラとしては初となる祖母・母・娘のヒロイン3人が登場します。3人のヒロインは以下の通りです。
- 祖母・橘安子(たちばなやすこ)⇒上白石萌音
- 母・雉真るい(きじまるい)⇒深津絵里
- 娘・大月ひなた(おおつきひなた)⇒川栄李奈
カムカムエヴリバディは、「ラジオ英語講座」と共に生きた3世代のヒロインが紡ぐストーリーです。
3人のヒロイン、安子、るい、ひなたと三世代の女性たちが紡いでいく100年に渡るファミリーストーリーです。
安子(上白石萌音)の物語は日本でラジオ放送が始まった日1925(大正14)年から。るい(深津絵里)の物語は、昭和30年代の大阪。ひなた(川栄李奈)の物語は、昭和40年代の京都から始まります。
3人のそばにはいつも「ラジオ英語講座」があり、ラジオと共に生きた家族の物語です。
基本的にNHKの朝ドラには参考にしている実在モデルがいる物語が多いです。「おちょやん」であれば「浪花千栄子」さん、「エール」では「古関裕而」さんでした。
「カムカムエヴリバディ」には元ネタの原作や、実話となる物語、ヒロインの実在モデルはいるのでしょうか?
実話・原作なし、脚本家「藤本有紀」さんのオリジナルストーリー
「カムカムエヴリバディ」は脚本家「藤本有紀(ふじもとゆき)」さんによるオリジナルストーリーです。
以下、NHK公式サイトに一文があります。
『カムカムエヴリバディ』の原作はありません。オリジナル作品です。
出典:NHK公式HP
「カムカムエヴリバディ」に実話ではなく、原作もありません。
そのため「カムカムエヴリバディ」3人のヒロインには、実在モデルはいないと思われます。
ただし、藤本有紀さんのオリジナルストーリーですが、取材先などを参考に、ヒロイン像を作り上げた可能性はあります。
藤本有紀さんが、朝ドラの脚本を担当するのは2006年の「ちりとてちん」に続く2回目になります。藤本有紀さんの主な作品は以下の通りです。
連続テレビ小説『ちりとてちん』(2007)に続き、連続テレビ小説2作品目の執筆となる。近松門左衛門の傑作誕生秘話を描いた木曜時代劇『ちかえもん』(2016)で第34回向田邦子賞を受賞。そのほかNHKでは、大河ドラマ『平清盛』(2012)、土曜ドラマ『夫婦善哉』(2013)、土曜時代ドラマ『みをつくし料理帖』(2017)など多数執筆。近作に8Kスペシャルドラマ『浮世の画家』(2019)がある。
出典:NHK公式HP
ヒロインの実在モデルはいないと推測されますが、3人のストーリーをつなぐ「ラジオ英語講座」にはモデルはあります。
それが戦後放送されたNHKラジオ英語講座「英語会話」(1946-1951)で、人気講師だった「平川唯一(ひらかわただいち)」さんです。安子(上白石萌音)と娘・るいが一緒に英語の勉強をするシーンも出てきます・
そして、ひなたの時代になると、「東後勝明(とうごかつあき)」さんのNHKラジオ「英語会話」になります。
NHKラジオ英語講座「英語会話」の実在モデル・平川唯一
カムカムエヴリバディのNHKラジオ英語講座「英語会話」に登場する実在モデルは、「平川唯一」さんと、「東後勝明」さん、「遠山顕」さんです。
カムカムおじさんこと平川唯一(ひらかわただいち)演じるのは「さだまさし」
11/1から放送のNHK朝ドラ。
岡山県が朝ドラの舞台になるのは23年ぶりとのこと。
さだまさしさん演じる平川唯一さんは岡山県津川村(現在の高梁市)出身で玉音放送を英訳した人だそうです。 pic.twitter.com/8sdtkbqiK6— もし僕らのことばがファジアーノであったなら (@moshifagi) October 2, 2021
NHKラジオ英語講座「英語会話」(通称「カムカム英語」)の平川唯一さんは「カムカムおじさん」と呼ばれます。
戦後の日本中に英語ブームを巻き起こし、全国でファンクラブが設立されるほどの人気となりました。
平川唯一さんは岡山出身ですが、アメリカへ出稼ぎに行っていた父を追って、16歳(1918年)で渡米。まったく英語がわからないにも関わらず、住み込みで働きながらワシントン大学を卒業。
1936年に帰国してからはNHKの英語アナウンサーとして勤務。終戦時は玉音放送を英訳し、国外に向け国際放送でこれを朗読しています。
平川唯一さんについて詳しく知るなら、以下の書籍が販売されています。
声だけの出演ですが、「カムカムエヴリバディ」の実在モデル・平川唯一さんを演じるのは、歌手の「さだまさし」さんです。
NHKラジオ「英語会話」の「東後勝明」は伊藤サムが演じる
るい(深津絵里)と大月錠一郎(オダギリジョー)の娘・ひなたの時代になると、東後勝明さんよるNHKラジオ「英語会話」が登場します。
東後勝明さんはNHKラジオ「英語会話」の講師を1972年から1985年まで務めた英語教育者です。
ドラマ内で声だけの登場となりますが、実在モデル・東後勝明さんを演じるのは「伊藤サム」さんです。
伊藤サムさんは、元「ジャパンタイムズ」編集局長で、NHK『ニュースで英会話』の講師なども務められています。
ひなたが本気で勉強NHKラジオ「英会話入門」は遠山顕、本人が出演
ひなた(川栄李奈)は幼少期に英語の勉強を挫折、さらに社会人になってから個人レッスンに通っても英語を挫折します。
ところが、るいの岡山の実家・雉真家に帰ったことをキッカケに、ひなたはラジオで毎朝、母・るいと一緒に勉強を始めます。
第99話「1994-2001」(2022年03月22日)にラジオから流れたのはNHKラジオ「英会話入門」です。声だけの出演ですが、「英会話入門」の講師は遠山顕(とおやまけん)さん、ご本人が演じています。
ひなたが再度、勉強を始めた時期の「英会話入門」1994年4月 – 2002年3月を実際に担当したのが英語講師の遠山顕さんでした。
キャスティング・ディレクターのモデルは?
3代目ヒロインひなた(川栄李奈)は、京都の条映映画村で働き始めます。
最終週では(2025年?)は、ひなたがキャスティング・ディレクターとして働いている場面が描かれます。
ひなたが条映映画村で働いていた時、キャスティング・ディレクターとしてハリウッドの視察団とやってくるのがアニー・ヒラカワ(森山良子)です。
ドラマ内のハリウッド映画は「サムライベースボール」で、モデルとされているのが「ラストサムライ」です。
「ラストサムライ」のキャスティング・ディレクターをしていたのが「奈良橋陽子(ならはしようこ)」さんです。キャスティング・ディレクターは「奈良橋陽子」さんを参考にしているかもしれません。
【まとめ】カムカムエヴリバディは実話・原作、ヒロインの実在モデルなし
NHK朝ドラ第105作「カムカムエヴリバディ」は脚本家・藤本有紀さんによるオリジナルストーリーです。
そのため、実話・原作はなく、ヒロインの実在モデルとなった人物はいません。
ただし、ヒロイン3人のストーリーをつなぐ「ラジオ英語講座」にはモデルはあります。実在モデルはたNHKラジオ英語講座「英語会話」の人気講師だった「平川唯一」さんや「東後勝明」さんです。
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