NHK連続テレビ小説「あんぱん」のヒロイン・朝田のぶは、「今田美桜」さんが演じます。「あんぱん」のあらすじは、以下の通りです。
漫画家「やなせたかし」さんと妻「暢(のぶ)」さんをモデルとしたオリジナル作品。昭和初期、高知で明るく奔放な少女・朝田のぶと、父を亡くした少年・柳井嵩が出会う。
戦後、嵩と再会したのぶは夢を追い東京へ。彼女を追いかけた嵩と共に、六畳一間の貧しい生活を楽しみながら二人は結婚。どんな困難も笑いに変えた彼らの未来には、『アンパンマン』が誕生する希望の物語が続く。
朝ドラ「あんぱん」【第4週】からは、ヒロイン・朝田のぶ(今田美桜)が教師を目指して「女子師範学校」へ、柳井嵩(北村匠海)は「高知第一高等学校」の入学を目指して努力する姿が描かれます。
物語の舞台である昭和10年(1935年)当時、これらの学校に入るのはどれくらい難しかったのでしょうか?解説していきます。
のぶが目指す「女子師範学校」とは?【目的・難易度・在学年数】

ヒロイン・のぶ(今田美桜)が目指す「女子師範学」校は、当時の女子教育の中でもエリートコースとされていました。
「女子師範学」には、以下の特徴があります。
- 目的:小学校の「女教員」を養成するための学校
- 入学難易度:非常に高い。地域の高等女学校をトップクラスで卒業しないと難しかった
- 試験内容:国語・算術・作文など基礎学力重視
- 在学年数:通常4年制(高等女学校卒業程度が入学対象)
のぶが通っていた高等女学校5年生の最終学年から、さらに難関の試験を突破する必要がありました。
特に昭和10年ごろは不況下でもあり、「安定した職業=教師」という人気もあり、女子師範学校はかなりの狭き門でした。
嵩が目指す「高知第一高等学校」とは?【旧制高知高等学校モデル】

ドラマ内に登場する、嵩(北村匠海)が目指す「高知第一高等学校」は、史実には存在しません。
(※朝ドラ内の「高知第一高等学校」という名前はフィクションですが、旧制高校のイメージで描かれていると考えられます)
実際に近い存在だったのは、たとえば旧制高知高等学校(現・高知大学の前身)などです。旧制高等学校とは、以下の特徴があります。
- 位置づけ:帝国大学(現・東京大学、京都大学など)進学のための超エリート校
- 入学難易度:超難関。地方トップの中学校でも上位者しか合格できない
- 試験内容:国語、英語、数学、物理、歴史など
- 在学年数:通常3年制
当時の「旧制高校」は、いわば日本のエリート街道の登竜門でした。嵩が受験に落ちてしまうのも当然と思えるレベルの高さです。
のぶと嵩の進学ルートは?【昭和10年・受験制度を解説】

昭和10年(1935年)当時の受験制度は、現在とは大きく違っていました。
のぶが「女子師範学校」を受験する前は「高等女学校5年生」、嵩が「高知第一高等学校」受験する前は「中学校5年生」でした。詳細は以下の記事でまとめています。

旧制度 | 現在の学年に置き換えると |
高等女学校5年生(のぶ) | 高校2年生 |
中学校5年生(嵩) | 高校2年生 |
のぶも嵩も、高校生の終わりごろにそれぞれの進路を決め、受験に挑戦していたことになります。また、当時は今のような「高校→大学」という直線的なルートではなく、
- 中学校5年 → 旧制高等学校3年 → 帝国大学(医学部なら6年)
- 高等女学校5年 → 女子師範学校4年 → 小学校教員
と、それぞれ別の専門進路に分かれていました。
もし嵩が医者を目指したら?旧制高等学校から帝国大学医学部へ

嵩がもし医者を目指したとしたら、旧制高知高等学校に入ったあとは、さらに帝国大学進学を目指す流れになります。
旧制高等学校はあくまで予備教育機関であり、ここを卒業しただけでは医者や弁護士などにはなれませんでした。嵩がもし目指していたのが医師なら、
- 旧制高等学校3年卒業
- 帝国大学医学部6年進学・卒業
- 医師国家試験合格
という長い道のりを歩む必要がありました。
まとめ

朝ドラ「あんぱん」で描かれる昭和10年当時の”のぶ”と嵩の進路は、
- 女子師範学校=女子のエリート進学先、教員養成のための狭き門
- 旧制高等学校=男子の超エリート進路、帝国大学進学の登竜門
でした。
のぶと嵩は現代の感覚でいうと、難関大学や国立教育大を目指す高校生のような立場にあったと考えられます。
他にも「あんぱん」のキャスト・スタッフ一覧は、以下でまとめています。


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