バーンズ先生の実在モデルは?「風、薫る」近代看護教育を支えたアグネス・ヴェッチ
NHK連続テレビ小説「風、薫る」のダブルヒロインは、「見上愛」さんと「上坂樹里」さんです。ドラマのあらすじは、以下の通りです。
明治18年、日本初の看護婦養成所が誕生した時代。シングルマザーの一ノ瀬りん(見上愛)と、教会で育った大家直美(上坂樹里)は運命に導かれ同じ養成所へ入所する。
正反対のふたりは「看護とは何か」を問いながらぶつかり合い成長し、やがて最強のバディとして新たな時代を切り拓いていく。
大山捨松(多部未華子)の後押しもあり、りんと直美はトレインドナース(正規に訓練された看護婦)をめざし、「梅岡女学校付属看護婦養成所」に入学します。
看護婦養成所の先生として、スコットランドから赴任してきた教師が「バーンズ」です。
バーンズの実在モデルとされる「アグネス・ヴェッチ」の史実、演じるエマ・ハワードのプロフィールを紹介します。
「風、薫る」バーンズ先生とは?梅岡女学校付属看護婦養成所の教師
バーンズは、りんと直美が入学した梅岡看護婦養成所に赴任するスコットランド人の看護学教師です。
ナイチンゲールの直接の教え子という設定で、ナイチンゲール方式に基づく看護学の授業を担います。
入学当初、バーンズはまだスコットランドから到着しておらず、着任前に先生からの手紙とナイチンゲールの著書『Notes on Nursing(看護覚え書)』が先に届きます。生徒たちはこの「青い本」を教材として、内容を理解するために翻訳作業へ取り組むことになります。
バーンズは日本語が堪能ですが、来日当初は英語で授業を行います。後になって日本語が話せることが明らかになります。
バーンズの実在モデル「アグネス・ヴェッチ」の史実|朝ドラとの違い
バーンズ先生のモデルは、実在した「アグネス・ヴェッチ(Agnes Veitch)」と考えられています。
スコットランド生まれの看護師で、明治時代に来日し、日本の近代看護教育に貢献した人物です。
アグネス・ヴェッチは1887年に来日したスコットランド人看護師
アグネス・ヴェッチはスコットランドのエディンバラ生まれです。1874年にナイチンゲール看護学校(エディンバラ王立救貧病院看護学校)の一期生として入学し、看護を学びました。
卒業後の1876年にセント・メアリー病院に勤務。その後、清朝(中国)への移住を経て、1887年(明治20年)9月ごろ、日本政府の招聘により来日しました。資料によっては、来日年を1886年とする説もあります。
桜井女学校附属看護婦養成所で大関和・鈴木雅を指導
来日翌月の1887年10月から、アグネス・ヴェッチは「桜井女学校附属看護婦養成所」の講師として看護学と実習指導を担います。同時に帝国大学医科大学第一医院にも看病婦として勤務しており、帝大の「お雇い外国人」という立場でした。
ヴェッチのもとで学んだ第1期生6名は、1888年10月に帝国大学医科大学附属第一医院から修業証書を受け取っています。その6名の中に、「風、薫る」りんのモデルである大関和さんと、直美のモデルである鈴木雅さんが含まれています。
そしてヴェッチは1888年11月、任期満了のために帰国しました。在日期間は1年ほどでした。
桜井女学校附属看護婦養成所の史実、詳細については以下の記事で解説しています。
バーンズ先生の来日が遅れた設定は史実と重なる
「風、薫る」では、りんと直美が入学してもバーンズ先生が「まだ船の上」という演出がありますが、これは史実のタイムラグを反映していると考えられます。
桜井女学校に看護婦養成所が設置されたのは1886年(明治19年)のことです。しかしヴェッチが来日したのは翌1887年9月。つまり養成所が開設されてからヴェッチが到着するまで、約1年のズレがあったのです。
この空白期間、英語が堪能であるという理由で桜井女学校の生徒・峯尾えいが臨時教師に抜擢されました。英語で書かれた看護法のテキストを翻訳しながら授業を進めましたが、医療器具の取り扱いなど実技に関わる範囲になるとお手上げ状態だったといいます。
参考サイト:女子学院「大関ちかの歩みをたどって」
朝ドラ「風、薫る」バーンズ先生と史実のアグネス・ヴェッチの違い
「風、薫る」のバーンズは、後に日本語が堪能というのが分かる設定ですが、実在モデルのヴェッチは日本語がほぼ話せなかったと考えられています。
中国での伝道活動を経て来日したため、込み入った日本語を習得する機会がなかったためです。実際の授業では、英語に堪能だった鈴木雅(直美のモデル)がヴェッチの通訳を担当していました。
また、ドラマではバーンズが「ナイチンゲールの直接の教え子」という設定になっています。史実のヴェッチはナイチンゲール看護婦学校の一期生として学んでいますが、ナイチンゲール本人から直接指導を受けたかどうかは、現時点では確認できていません。
「風、薫る」バーンズ先生役はエマ・ハワード|プロフィールを紹介
【舞台出演】エマ・ハワードが新国立劇場で上演されたオペラ『 #フィデリオ 』に出演しました!実力派俳優のエマは、舞台上でも自分らしく堂々と演技していてステキでした(観劇したスタッフ談)✨https://t.co/pYqmefSqSi#あの外国人は誰 #オペラ pic.twitter.com/7UONTAbF7T
— 【公式】フリー・ウエイブ|外国人&ハーフモデル・タレント事務所 (@FreeWaveAgency) June 27, 2018
バーンズ先生を演じるのは、イギリス出身の女優「エマ・ハワード(Emma Howard)」さんです。
イギリス・ロンドン出身の女優、ナレーター、声優、MC、シンガー。ロンドンのマウントビュー演劇学校で演技を学ぶ。
来日後はNHK「えいごであそぼ」や「しごとの基礎英語」などで知られ、俳優としては映画「ハゲタカ」「ジャッジ!」、新国立劇場オペラ「死の都」などに出演。舞台・映像・ナレーションなど、幅広い分野で活動。
まとめ
「風、薫る」バーンズの実在モデルはアグネス・ヴェッチです。1887年9月に来日したスコットランド人看護師で、桜井女学校附属看護婦養成所の講師として大関和・鈴木雅ら第1期生を直接指導しました。
他にも「風、薫る」のキャスト・スタッフ一覧は、以下の記事でまとめています。
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