呪いのブードゥー人形とは?「ばけばけ」ヘブンのモデル・小泉八雲のルーツを解説
「ばけばけ」【第40話】では、ヘブンとその教え子たちのクイズ大会で「ブードゥー人形」が登場します。
「ブードゥー人形」の背景にある宗教的・文化的な意味合い、さらにモデルとされる小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)との関係について紹介します。
「ばけばけ」第40話あらすじ|トキが手に入れたブードゥー人形とは?登場シーンを解説
「ばけばけ」【第40話】、スキップを上手にマスターしようとする錦織(吉沢亮)は、こっそりと練習を重ねていました。
しかし、小谷(下川恭平)、正木(日高由起刀)、弟の丈(杉田雷麟)に加え、ヘブン(トミー・バストウ)にも見つかってしまいます。
スキップの発祥地について議論が始まる中で、ヘブンがアメリカ生まれではないことが判明し、生徒たちはトキ(髙石あかり)も交えて「ヘブンについて知るクイズ大会」を開きます。
クイズの優勝賞品として登場したのが、ヘブンが持っていた「ブードゥー人形」です。最終的に、このブードゥー人形はトキが手に入れることになります。
「ブードゥー人形」が小道具として初めて登場したのは【第37話】です。トキがビール瓶を振って開栓して机を汚してしまった際、ヘブンがさりげなく手に持っていたモノです。
ブードゥー人形とは?起源・歴史・本来の意味を解説
「ブードゥー人形(Voodoo doll)」とは、西アフリカに起源を持つ信仰「ブードゥー教」にまつわる儀式道具とされる人形です。布や藁などで作られたこの人形は、針を刺すことで「呪い」や「祈願」を行うものとして知られています。
ただし、こうした「呪いの道具」としてのイメージは、主に映画や小説などの創作作品によって広まったものであり、実際のブードゥー教の信仰とは大きく異なる部分があります。
本来のブードゥー教は、精霊(ロア)との交信や先祖への祈りを重視する宗教で、「癒し」や「守護」の意味を持つ儀式も多く含まれています。
ブードゥー教は、17〜19世紀にかけて奴隷貿易を通じてアフリカから新大陸へと伝えられ、特にハイチやルイジアナ州ニューオーリンズで広まりました。
また、ブードゥー人形の背景には、ヨーロッパ、特に中世イギリスにおける「ポペット」と呼ばれる魔術的な人形文化の影響も指摘されています。ポペットもまた、針を刺すことで相手に呪いをかけると信じられていた道具です。
西アフリカのブードゥー教信仰とヨーロッパの魔術的伝統が交わることで、現在知られる「ブードゥー人形」のイメージが形成されたと考えられています。
小泉八雲とブードゥー人形の関係とは?ニューオーリンズ時代のルーツを紹介
「ばけばけ」に登場する外国人教師・ヘブン(演:トミー・バストウ)は、作家・小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)をモデルにしたキャラクターです。
小泉八雲は1850年、ギリシャのレフカダ島に生まれ、アイルランドで育ちました。八雲が青年期に移り住んだのが、アメリカ南部の「ニューオーリンズ」です。
この地は、当時からブードゥー信仰の中心地として知られており、のちにジャズ音楽の発祥地としても注目を集めることになります。
ニューオーリンズ時代、小泉八雲は新聞記者として活動する傍ら、現地の多民族文化、霊的信仰、さらにはブードゥーに関心を抱いていました。
著作『ゴンボ・ゼーブ』やエッセイの中で、小泉八雲はニューオーリンズのブードゥー女司祭について触れており、その民間信仰や魔術に対する興味は後の日本怪談への関心とも通じるものがあります。
「ばけばけ」で劇中でヘブンが所持していた「ブードゥー人形」は、小泉八雲のアメリカ時代に触れた多文化的な背景が、キャラクターのルーツとして物語に取り入れられた演出のひとつと考えられます。
ただし、ヘブンのモデル・小泉八雲が来日した際、実際に「ブードゥー人形」を持っていたかは不明です。
NHKの橋爪國臣チーフ・プロデューサーもインタビューで、「実際に小泉八雲が松江にブードゥー人形を持ってきたかどうかは分からない」と述べており、この設定はドラマ上の演出と見られます。
「ばけばけ」でトミー・バストウさんが演じるレフカダ・ヘブンの実在モデル「小泉八雲」の生涯や史実については、以下の記事で解説しています。
まとめ
朝ドラ「ばけばけ」【第40話】に登場した「ブードゥー人形」は、物語上のユーモラスな小道具として登場しました。
その背景にはヘブンの実在モデル・小泉八雲のアメリカ時代の文化体験、特にニューオーリンズにおけるブードゥー信仰との接点が存在します。
他にも「ばけばけ」のキャスト・スタッフ一覧は、以下でまとめています。
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