「ばけばけ」旅館の主人・花田平太(生瀬勝久)のモデルは誰？小泉八雲が宿泊した「富田旅館」の史実
2025年後期放送のNHK連続テレビ小説「ばけばけ」のヒロイン・松野トキは、「髙石あかり」さんが演じます。ドラマのあらすじは、以下の通りです。
日本の怪談を世界に伝えた作家「小泉八雲（ラフカディオ・ハーン）」と、その妻「小泉セツ」をモデルにしたオリジナル作品。
舞台は明治時代の松江。没落士族の娘・松野トキ（髙石あかり）は、外国人教師・ヘブン（トミー・バストウ）と出会い、心を通わせていく。
言葉も文化も異なるふたりは、怪談に込められた人々の想いを通じて、互いを支え合いながら、目には見えない“人の情”に寄り添って生きていく。
「ばけばけ」の第5週からは松江の旅館「花田旅館」が登場しました。旅館の主人・花田平太（はなだ・へいた）を演じるのは、個性派俳優の「生瀬勝久」さんです。
松江の旅館「花田旅館」、そして花田平太の実在モデルを紹介します。
「ばけばけ」ヘブンが宿泊する花田旅館の主人・花田平太とは？キャラクター解説
花田平太（はなだ・へいた）は、松江で外国人教師レフカダ・ヘブン（演：トミー・バストウ）長期逗留することになる「花田旅館」の主人です。人情深い性格ですが、つい余計なひと言で波風を立ててしまうことも。
第5週でヘブンが島根・松江に英語教師として赴任し、松江大橋のたもとにある昔ながらの花田旅館を気に入って下宿することになります
花田旅館は宍道湖のシジミ売りで生計を立てるヒロイン・トキ（演：高石あかり）の行商先でもあり、女将の花田ツル（演：池谷のぶえ）はトキの良き話し相手です。
花田平太のモデル・富田太平とは？小泉八雲が宿泊した旅館「富田旅館」の実話
「ばけばけ」に登場する花田平太のモデルと考えられるのは、「富田太平（とみた・たへい）」さんという実在の人物です。
富田太平は明治時代中期、松江城下で「富田旅館」を営んでいた旅館の主人でした。
小泉八雲が最初に暮らした宿・富田旅館とは？滞在中のエピソードも紹介
1890年、英語教師として来日したラフカディオ・ハーン（後の小泉八雲）が最初に滞在したのがこの富田旅館です。
八雲は最初の3か月間、大橋川沿いの富田旅館に滞在し、その後は宍道湖近くの借家に移ります。当時の富田旅館は、町の暮らしを身近に感じられる昔ながらの宿だったそうです。
八雲はこの素朴な旅館での生活を楽しんでおり、毎朝「エッグス・フーフー」と訛った発音で目玉焼きを注文したところ、富田太平もそれを理解して熱々の料理を出したと伝えられています。
小泉八雲と女中・お信の感動エピソード｜旅館との確執とその後
滞在中、八雲が心を痛めたのが、目の病気を抱える若い女中・お信（のぶ）の存在でした。
自身も片目の視力を失っていた八雲は、お信の状態に強く共感し、「できるだけ早く病院へ連れて行くべきだ」と繰り返し訴えたといいます。
しかし、宿の主人・富田太平は「はいはい」と生返事を繰り返し、真剣に受け止めませんでした。この態度に八雲は激怒し、「珍しい不人情者だ。親心というものがないのか！」とまで言い放ったと伝えられています。
結局、富田旅館での居心地の悪さを感じた八雲は、わずか3か月で旅館を引き払い、松江市内の借家へと転居します。
引っ越し後もお信のことが気がかりだった八雲は、地元の眼科医・西川自省（潜斎）を紹介され、お信を診察に連れて行ったといいます。西川医師は八雲の熱意に感銘を受け、「治療費はいらないから通って来るように」とまで申し出てくれたとのこと。その結果、お信の目は回復したと伝えられています。
女中として出会った小泉セツ
富田旅館から「借家」に引っ越した八雲は、後に妻となる小泉セツと出会います。
英語教師として同僚だった西田千太郎の紹介で、「女中」として八雲の身の回りの世話を任されたのが、セツでした。この出会いが、のちに八雲にとって生涯の伴侶との縁となっていきます。
また、朝ドラ「ばけばけ」で髙石あかりさんが演じるヒロイン・トキの実在モデル「小泉セツ」の生涯、史実については以下の記事で解説してます。
生瀬勝久プロフィール｜ベテラン俳優の経歴と朝ドラ出演歴
生瀬勝久インタビュー、舞台『アンチゴーヌ』を熱く語る #生瀬勝久 #アンチゴーヌ https://t.co/vEMaRc0opY pic.twitter.com/3CbMs37wDw
— SPICE[舞台情報メディア]／e＋ (@spice_stage) December 26, 2017
花田旅館の主人・花田平太を演じるのは、個性派俳優「生瀬勝久（なませ・かつひさ）」さんです。プロフィールは以下の通りです。
| 生年月日 | 1960年10月13日 |
|---|---|
| 出身 | 兵庫県西宮市 |
1983年、劇団「そとばこまち」に入団。以来、役者だけでなく劇作家・演出家としても活躍。バラエティ番組「探偵!ナイトスクープ」では「槍魔栗三助」名義で探偵の初期メンバーの1人として出演。主な出演ドラマは「TRICK」「ごくせん」「警部補 矢部謙三」など。
NHKのコントバラエティ「サラリーマンNEO」にも出演するなど、コメディの演技にも定評があります。
朝ドラは「純ちゃんの応援歌」「まんてん」「べっぴんさん」「おちょやん」「ブギウギ」に続く、「ばけばけ」が6作目の出演になります。
朝ドラでは2023年放送の「ブギウギ」では、ヒロイン・スズ子が出会う喜劇王・タナケンを演じていたのが記憶に新しいところです。
まとめ
朝ドラ「ばけばけ」旅館の主人・花田平太は、松江で小泉八雲が最初に滞在した富田旅館の主人・富田太平がモデルとされています。
他にも「ばけばけ」のキャスト・スタッフ一覧は、以下でまとめています。
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