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ミュージカル「怪傑アンパンマン」とは?アニメ原型に【あんぱん第25週解説】

NHK連続テレビ小説「あんぱん」のヒロイン・朝田のぶは、「今田美桜」さんが演じます。「あんぱん」のあらすじは、以下の通りです。

漫画家「やなせたかし」さんと妻「暢(のぶ)」さんをモデルにしたオリジナル作品。昭和初期、高知で明るく奔放な少女・朝田のぶと、父を亡くした少年・柳井嵩が出会う。

戦後、嵩と再会したのぶは夢を追い東京へ。彼女を追いかけた嵩と共に、六畳一間の貧しい生活を楽しみながら二人は結婚。どんな困難も笑いに変えた彼らの未来には、『アンパンマン』が誕生する希望の物語が続く。

朝ドラ「あんぱん」第25週では、嵩(北村匠海)が出版した絵本『あんぱんまん』がなかなか売れず、メディア露出にも恵まれません。

しかし、その物語は、やがてミュージカルという形で舞台化され、新たな命を吹き込まれることに。

「あんぱん」でも描かれるミュージカル『怪傑アンパンマン』の史実を紹介します。

 

【あんぱん第25週あらすじ】『怪傑アンパンマン』が舞台化

【あんぱん第110話あらすじ】羽多子がラジオドラマの緊急依頼を受ける

『あんぱんまん』が絵本として出版されたものの、売れ行きは芳しくありません。のぶ(今田美桜)は子どもたちへの読み聞かせを続けるも、大きな反響にはつながらず。嵩(北村匠海)も編集の仕事に追われ、時間だけが過ぎていきます。

そんな中、雑誌『詩とメルヘン』にて『怪傑アンパンマン』の連載が始まるも、こちらも注目を浴びることはありませんでした。

ところが一年後の1976年、いせたくや(大森元貴)が「これをミュージカルにしよう」と持ちかけます。この提案が、アンパンマンが“動くキャラクター”として初めて舞台に立つキッカケに。

朝ドラ「あんぱん」で描かれるミュージカル「怪傑アンパンマン」に出演する役者は、以下の通りです。

  • 浜辺ヒラメ(浜野謙太)…アンパンマン役
  • マノ・ゴロー(伊礼彼方)
  • 古川マモル(西山潤)…ヤルセ・ナカス役
  • 小宮ミカ(佐竹桃華)…ミルカ役

 

初のメディア化!ミュージカル『怪傑アンパンマン』の史実

初のメディア化!ミュージカル『怪傑アンパンマン』の史実

史実でも国民的キャラクター「アンパンマン」の初のメディア化はアニメではなく、ミュージカルでした。

「やなせたかし」さんと作曲家「いずみたく」さんによって生み出された舞台『怪傑アンパンマン』は、アンパンマンが“動き出した”原点とも言える作品です。

 

ミュージカル『怪傑アンパンマン』は1976年に初演!舞台誕生の経緯

1973年に刊行された絵本『あんぱんまん』や、1975年に雑誌『詩とメルヘン』で連載された『熱血メルヘン 怪傑アンパンマン』は、当初あまり注目されませんでした。

しかし1976年、作曲家「いずみたく」さんが「アンパンマンをミュージカルにしたい」と提案し、「やなせたかし」さんとの長年のコンビで生まれたのが、子ども向けミュージカル『怪傑アンパンマン』です。

東京・アトリエ・フォンテーヌで初演された舞台は、約1ヶ月間にわたって上演され、好評を博しました。その後は全国各地で巡演され、子どもたちに夢と勇気を届ける人気作となります。

 

配役には古谷徹ら声優の出演も!登場キャラクターとキャスト

『怪傑アンパンマン』の登場キャラクターとキャストの一部は以下の通りです。ベテラン声優「古谷徹」さんも出演していました。

  • アンパンマン:海野かつを
  • ジャムおじさん:田中淳一
  • キリギリ博士:井上和行
  • ヤルセナカス:古谷徹

 

ミュージカル『怪傑アンパンマン』のあらすじと感動のクライマックス

この舞台では、ジャムおじさんが焼いたアンパンから生まれたアンパンマンが、飢えた人々を救うために空を飛び立ちます。雪山の山男や無人島の科学者を助ける冒険の末、飢えに苦しむ子どもたちを救おうとしながら命を落としてしまいます。

しかし、空から舞い降りた「マントの切れはし」が希望をもたらし、子どもたちが一緒に「アンパンマンの歌」を歌い、アンパンマンが復活という感動のフィナーレで物語は幕を閉じます。

観客の子どもたちも劇中で歌って参加できる参加型ミュージカルとなっており、舞台と客席が一体になる演出も大きな魅力でした。

 

ミュージカル『怪傑アンパンマン』は16年以上のロングラン

ミュージカル『怪傑アンパンマン』は16年以上のロングラン

ミュージカル『怪傑アンパンマン』は、1976年の初演から、いずみたくさんが亡くなるまで、16年以上にわたって上演が続いたロングラン作品となりました。

1992年、体調を崩していた「いずみたく」さんは最後の公演となった「アンパンマンと勇気の花」で、病床から挿入歌「すすめ!アンパンマン号」を完成させました。妻の庸子さんに口述筆記を頼み、命を削るようにして曲を仕上げたと伝えられています。

Mrs. GREEN APPLE「大森元貴」さんが演じる「いせたくや」のモデル、作曲家の「いずみたく」さんの生涯については、以下の記事でまとめています。

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「ばいきんまん」も誕生!ミュージカルがアニメの原型に

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この舞台の途中から「やなせたかし」さんは観客の反応が鈍いことに気づき、「悪役が人間だからかもしれない」と分析。「アンパンマンは食品だから、敵は黴菌(ばいきん)だ」と着想し、「ばいきんまん」が誕生するきっかけになったと語っています。

観客の反応に直に接することで、アニメ「それいけ!アンパンマン」に続く、発見や工夫がいくつも生まれます。

参考文献:梯 久美子著『やなせたかしの生涯 アンパンマンとぼく』

 

まとめ

朝ドラ「あんぱん」嵩は作曲家「いせたくや」と共に、ミュージカル『怪傑アンパンマン』を制作します。

今やテレビや映画、絵本など多くのメディアで知られるアンパンマンですが、史実でもその最初の“メディア化”は1976年のミュージカル『怪傑アンパンマン』でした。

他にも、「あんぱん」のキャスト・スタッフ一覧は、以下でまとめています。

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大森拓也
放送作家、物書き、フリーライター歴20年以上です。放送作家としての仕事についてはこちらで記載しています⇒https://note.com/hearty_takin9949
朝ドラ【再放送/見逃し】動画を見る方法
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