2025年1月5日(日)スタートの第64作となるNHK大河ドラマ「べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜」
「べらぼう」の主人公・蔦屋重三郎を演じるのは「横浜流星」さんです。そして、森下佳子さんが脚本を担当、あらすじは以下の通りです。
“江戸の出版王”と呼ばれた「蔦屋重三郎」の波乱万丈の生涯を描く。人口100万を超えた江戸、貧しい家庭に生まれた蔦重は養子として育ち、貸本屋から書籍編集・出版業へと進出。
田沼意次の時代に「黄表紙」の大ヒットで文化の中心となり、喜多川歌麿や葛飾北斎など、後の巨匠たちを世に送り出す。笑いと涙、謎が交錯する物語を通じ、蔦重の自由と文化への情熱が時代を超えて描かれるエンターテインメントドラマ。
「べらぼう」【第19話】、蔦屋重三郎が幼少期に初めて買った一冊の赤本が、鱗形屋孫兵衛が出版した赤本『塩売文太物語(しおうりぶんたものがたり)』ということが判明します。
江戸時代の子供向けの娯楽本「塩売文太物語」について紹介します。
「べらぼう19話」鱗形屋が「塩売文太物語」の板木を蔦重に渡す

「べらぼう」【第19話】、鱗形屋孫兵衛(片岡愛之助)が経営難で店をたたむ中、蔦重(横浜流星)に渡したのが、赤本『塩売文太物語(しおうりぶんたものがたり)』の板木でした。
これは、蔦重が幼少期に初めて買った赤本として劇中で描かれており、蔦重の出版人生の原点として象徴的に扱われています。
この演出はドラマオリジナルであり、実際に蔦重がこの本を購入したという史実は確認されていませんが、出版文化に親しんでいたであろう蔦重の人物像を描くうえで、印象的なモチーフとなっています。

片岡愛之助さんが演じる版元・鱗形屋孫兵衛の史実については、以下の記事で詳細をまとめています。

江戸時代の赤本「塩売文太物語」とは?あらすじ紹介

↑鱗形屋が出版した赤本『塩売文太物語』
出典:鱗形屋孫兵衛、寛延2年(https://dl.ndl.go.jp/pid/2533276/1/5)
『塩売文太物語』は1749年(寛延2年)に、江戸の版元・鱗形屋から刊行された赤本です。

↑『塩売文太物語』の巻末に鱗形屋が名前があります
赤本とは、江戸時代中期以降に流行した絵入りの娯楽書で、主に庶民や子どもを対象にした読み物。表紙が赤いことから赤本と呼ばれています。
塩売文太物語』の主人公は塩売りの文太とその娘・小しお。小しおは都の商人・助八と恋に落ちますが、地元の有力者・大宮司の妨害を受けます。やがて、小しおが逃がしたおしどりが人間の姿になって恩返しに現れ、文太一家を救うという勧善懲悪・因果応報の展開が描かれます。
「べらぼう」に登場する江戸時代の娯楽本「草双紙」の種類「赤本」「青本」「黄表紙」については、以下の記事で紹介しています。

まとめ

NHK大河ドラマ「べらぼう」【第19話】に登場した赤本『塩売文太物語』は、劇中では蔦重のが初めて買った本であり、出版の原点として描かれました。
他にも「べらぼう」のキャスト・登場人物・スタッフ一覧は、以下をチェックしてください。


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