NHK連続テレビ小説「あんぱん」のヒロイン・朝田のぶは、「今田美桜」さんが演じます。「あんぱん」のあらすじは、以下の通りです。
漫画家「やなせたかし」さんと妻「暢(のぶ)」さんをモデルとしたオリジナル作品。昭和初期、高知で明るく奔放な少女・朝田のぶと、父を亡くした少年・柳井嵩が出会う。
戦後、嵩と再会したのぶは夢を追い東京へ。彼女を追いかけた嵩と共に、六畳一間の貧しい生活を楽しみながら二人は結婚。どんな困難も笑いに変えた彼らの未来には、『アンパンマン』が誕生する希望の物語が続く。
朝ドラ「あんぱん」嵩(北村匠海)は「東京高等芸術学校」の教師・座間晴斗(山寺宏一)から、“図案科の歌”を教えられます。
座間晴斗は、授業中に生徒を外に連れ出したり、「毎日銀座に行ってこい」と説いたりと、常識にとらわれない型破りな先生です。
ワッサワッサ「図案科の歌」とは?伝承された“ナンセンス歌”

嵩が上京して通う「東京高等芸術学校(モデル:東京高等工芸学校)」で教鞭を執る教師が「座間晴斗(ざま・はると)」です。
【第27話】座間晴斗が生徒たちに教えるのが「図案科の歌」です。劇中では、生徒たちとリズミカルに歌いあげる場面があります。「図案科の歌」の歌詞は以下の通りです。
ワッサワッサワッサリンノ モンチキリンノホイ
ヤカンリカンガ ヒッキリモッキリノリー
シャップラポー シャップラポーワサキュー
リキュラカ ヒキュラカ チャカランポー
ウツウツ パイパイ出典:ちくま評伝シリーズ『やなせたかし』P40–41
この歌はフィクションではなく、実際に嵩のモデル「やなせたかし」さんが学生時代に歌っていた実在する歌です。
「やなせたかし」さんが在籍していた「東京高等工芸学校」の図案科には、代々の学生が自然と口ずさんできたナンセンスな伝統の歌「図案科の歌」がありました。
嵩が通う「東京高等芸術学校」のモデル「東京高等工芸学校」の詳細については、以下の記事でまとめています。

「図案科の歌」の意味とは?やなせたかしの解釈

「やなせたかし」さんの中では、「図案科の歌」が以下のような意味で響いていたと語られています。
うれしいじゃないか みんなで騒ごうぜ
難しい理屈なんか茶化してしまえ
自由に生きよう ワサビ酒ひっかけ
シャッポふってブラボー
ウツな気分よバイバイ!出典:ちくま評伝シリーズ『やなせたかし』P41–42
【第27話】の劇中でも、座間から歌詞の意味を聞かれた嵩(北村匠海)が、上記の通り答えています。
「芸術とは、頭で考える前に、体と心で感じて笑え」といった、まさにこの歌は図案科という“自由な感性を育む空間”の象徴だったのかもしれません。
この歌の本質としては
- 型にとらわれるな
- 難解な理屈に縛られるな
- 自分の感性を信じて表現せよ
といった、座間晴斗(モデル:杉山豊桔)の教育理念がそのまま形になったような歌なのかもしれません。
山寺宏一さんが演じる座間晴斗の実在モデル「杉山豊桔」の詳細については、以下の記事でまとめています。

「図案科の歌」幻のメロディーは朝ドラのオリジナル

「やなせたかし」さんも著書やインタビューで「メロディーは覚えていない」と語っており、歌詞だけが今に伝わっています。
朝ドラ「あんぱん」では、メロディーが不明であることを踏まえ、劇中オリジナルで作曲された新たな旋律がつけられています。
また、座間晴斗を演じる山寺宏一さんは、アニメ「アンパンマン」でチーズやカバオくんなどを演じており、「やなせたかし」さんとは実際にアフレコ現場などで交流がありました。
NHKドラマ・ガイド『あんぱん Part1』(P60)のインタビュー記事では、山寺さんが「やなせ先生に、図案科の歌について“どんな歌ですか?”と聞いておけばよかった!」と語っています。
まとめ

朝ドラ「あんぱん」”図案科の歌”は実在し、「やなせたかし」さんが東京高等工芸学校時代に体験した歌です。メロディーは現存せず、朝ドラ「あんぱん」のオリジナルで作曲されています。
他にも「あんぱん」のキャスト・スタッフ一覧は、以下でまとめています。


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