NHK連続テレビ小説「あんぱん」のヒロイン・朝田のぶは、「今田美桜」さんが演じます。「あんぱん」のあらすじは、以下の通りです。
漫画家「やなせたかし」さんと妻「暢(のぶ)」さんをモデルとしたオリジナル作品。昭和初期、高知で明るく奔放な少女・朝田のぶと、父を亡くした少年・柳井嵩が出会う。
戦後、嵩と再会したのぶは夢を追い東京へ。彼女を追いかけた嵩と共に、六畳一間の貧しい生活を楽しみながら二人は結婚。どんな困難も笑いに変えた彼らの未来には、『アンパンマン』が誕生する希望の物語が続く。
朝ドラ「あんぱん」のぶと親友のうさ子(志田彩良)は、学校の教師になるため「女子師範学校」に入学します。
うさ子は入学当初はホームシックにかかり、師範学校の厳しい規律に心が折れかけていました。
ところが、【第24話】うさ子は教師・黒井先生(瀧内公美)への憧れを語りながら、教育勅語の一節「学を修め、業を習い、以て智能を啓発し」と口にします。
教育勅語「学を修め、業を習い、以て智能を啓発」とは?

この一節は、1890年(明治23年)に発布された「教育勅語」に含まれる言葉です。
- 「学を修め」:学問をしっかり学びなさい
- 「業を習い」:技術や実務を身につけなさい
- 「以て智能を啓発し」:そうすることで、自分の知性を高めなさい
教育勅語は、当時の学校教育で非常に重要視されており、特に師範学校では日常的に朗読や暗唱が行われていました。この言葉は、ただ知識を得るだけでなく、社会に貢献する人間になることを目的とした教育理念を表しています。
ドラマのうさ子がこの言葉を口にするのは、単なる記憶の産物ではなく、「自分も立派な教師になりたい」という志の表れといえるでしょう。
のぶの親友・うさ子が師範学校で軍国主義に洗脳?
「学を修め、業を習い、以て智能を啓発」このセリフは、戦前の日本で使われていた「教育勅語」の一節です。
ドラマ「あんぱん」では、うさ子がこの言葉を自然に口にすることで、彼女の内面の変化が描かれました。
実際に当時の日本では、教育勅語が学校教育の柱でした。生徒は毎朝暗唱し、特に師範学校では「国に尽くす教師」を育てるための教育が徹底されていました。
知らず知らずのうちに、国家への忠誠心が刷り込まれていく教育は、“洗脳”とも言える側面を持っていたのかもしれません。
ドラマの中でうさ子が変わっていく姿は、まさにその「戦前教育の現実」を象徴するシーンです。
のぶも「愛国精神の鑑」となり、戦時体制下の教師は「兵士を育てる存在」に

同じく師範学校に通うのぶも、やがて「愛国精神の鑑」と称されます。将来は子どもたちを教える立場です。
戦時色が強まる昭和初期、教育現場では国家への忠誠や戦争協力が重視され、教師や生徒に「国のために尽くす」という価値観が次第に根づいていきました。
のぶ自身にも「国家のために尽くす教育者」という価値観が深く浸透していく様子が表れています。知らず知らずのうちに軍国主義を支える“教育の担い手”としての自覚を植えつけられていきます。
教師は「兵士を育てる存在」とされ、子どもたちも「国のために命を捧げる」ことが美徳と教えられた時代。のぶやうさ子の変化は、単なる個人の成長にとどまらず、日本が戦争へと向かっていく時代背景そのものを映し出しています。
まとめ

朝ドラ「あんぱん」に登場した教育勅語「学を修め、業を習い、以て智能を啓発し」は、うさ子やのぶの成長を描くと同時に、師範学校での厳しい教育や、国家への忠誠心が自然に刷り込まれていく過程が表現されています。
他にも「あんぱん」のキャスト・スタッフ一覧は、以下でまとめています。


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