「マッサン」昭和初期、大阪から北海道・余市はどんな旅路?何時間かかった?
NHK連続テレビ小説「マッサン」は、2014年9月29日から2015年3月28日まで放送された全150話の朝ドラです。
主役・亀山政春(マッサン)を演じたのは「玉山鉄二」さんです。そして、ヒロイン・亀山エリーは、「シャーロット・ケイト・フォックス」さんが演じています。
「マッサン」のあらすじは以下の通りです。
広島の造り酒屋の跡取りで、ウイスキーに目覚めたマッサンこと亀山政春(玉山鉄二)。スコットランドを離れて、一緒に来日した青い瞳の妻・エリー(シャーロット)。数々の苦労を二人三脚で乗り越え、本場も認める国産ウイスキーを造り出した夫婦のストーリー。
大阪の鴨居商店で国産ウイスキーづくりをしていた政春は、やがて北海道・余市へ渡り、新たな工場づくりに向かいます。
現在なら、大阪から北海道までは飛行機で数時間です。しかし、マッサンが生きた昭和初期は、鉄道と船を乗り継ぐ長い旅でした。
昭和初期に大阪から北海道・余市へ向かう場合、どのようなルートで、どれくらい時間がかかったのかを紹介します。
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朝ドラ「マッサン」ドラマ内で大阪と北海道をたびたび行き来
朝ドラ「マッサン」では、鴨居商店時代のマッサンが北海道へ営業に行ったり、鴨居商店を辞めて北海道で工場をつくったりと、大阪と北海道をたびたび行き来しています。
また、英一郎の死をきっかけに、北海道から大阪へ戻る場面も描かれました。
ドラマの主人公・亀山政春のモデルは、ニッカウヰスキー創業者の竹鶴政孝です。史実では、竹鶴政孝が北海道・余市にニッカウヰスキーの前身となる「大日本果汁株式会社」を設立したのは、1934年(昭和9年)です。
1934年(昭和9年)ごろ、大阪から北海道・余市まではどれくらい時間がかかり、どのような旅路だったのでしょうか。
昭和初期、大阪から余市までは早くても1日半から2日がかり
昭和初期は、現在のように飛行機で大阪から北海道へ一気に移動する時代ではありません。
大阪から北海道・余市へ行くには、東海道本線、東北本線、青函連絡船、北海道内の鉄道を乗り継ぐ必要がありました。
現在の感覚では「大阪から北海道へ行く」と聞くと、空港へ向かって飛行機に乗るイメージがあります。しかし、朝ドラ「マッサン」の時代は、鉄道で本州を北上し、青森から船で津軽海峡を渡り、函館に着いてからさらに北海道内を移動する大がかりな旅でした。
- 大阪〜東京:約8時間20分
- 東京・上野乗り換え:数十分〜数時間
- 上野〜青森:約15時間台
- 青森〜函館:約4時間
- 函館〜余市:半日程度
これを合計すると、乗り継ぎがかなり順調でも、40時間前後かかる可能性がある旅になります。
実際には、東京での移動、上野での乗り換え、青森での連絡船待ち、函館での北海道内列車への接続もあります。
そのため、大阪から余市までの移動は、乗り継ぎが順調でも1日半ほど、余裕を見れば2日がかりだったと考えられます。
大阪から東京へ|まずは東海道本線で長距離移動
昭和初期に大阪から北海道へ向かう場合、まずは東海道本線で東京方面へ向かいました。1930年(昭和5年)に特急「燕」が登場したことで、東京〜大阪間は約8時間20分で結ばれるようになりました。
現在の新幹線なら約2時間半の距離ですが、マッサンの時代には、東京へ出るだけでも半日がかりの長距離移動でした。
東京から上野へ|青森行きの列車に乗り換え
東京方面へ着いたあとは、東北方面への玄関口だった上野へ移動します。現在は東京駅から東北新幹線に乗るイメージがありますが、昭和初期は上野駅から青森方面へ向かう流れでした。
大阪から東京まで長時間かけて移動したあと、さらに上野へ向かい、青森行きの列車に乗り換える必要がありました。
上野から青森へ|本州を北上する長い鉄道旅
上野から青森までは、東北本線で本州を北上します。昭和初期の上野〜青森間は、約15時間台の長距離移動でした。
夜行列車で一晩を過ごしながら青森へ向かうことも多く、北海道に渡る前の段階で、かなり体力のいる旅だったと考えられます。
青森から函館へ|青函連絡船で北海道へ
青森に着くと、そこからは青函連絡船で函館へ渡ります。当時はまだ青函トンネルがなかったため、本州から北海道へ行くには、船で津軽海峡を越える必要がありました。
青森から函館までは約4時間ほど。大阪から長時間鉄道で移動したあと、さらに船で北海道へ向かう旅でした。
函館から余市へ|北海道上陸後もさらに移動
函館に着けば北海道上陸ですが、目的地の余市まではまだ距離があります。函館からは北海道内の鉄道で小樽方面へ進み、余市を目指しました。
1934年ごろには、函館から小樽方面を経て余市へ向かう鉄道ルートがありましたが、それでも短い移動ではありません。
大阪から余市までは、鉄道と船を何度も乗り継ぐ、1日半から2日がかりの長旅だったと考えられます。
マッサンの北海道行きは、実在モデルの史実でも大きな決断
ドラマ「マッサン」で描かれる北海道行きは、単なる移動ではありません。大阪での暮らしや仕事を離れ、遠い北海道・余市で新たなウイスキーづくりに挑む、大きな決断でした。
これは、マッサンのモデルとなった竹鶴政孝の史実にも重なります。
竹鶴政孝は、寿屋、現在のサントリーでウイスキーづくりに携わったあと、1934年(昭和9年)に北海道・余市で、ニッカウヰスキーの前身となる大日本果汁株式会社を設立しました。
余市は、ウイスキーづくりに適した冷涼な気候、澄んだ空気、豊かな水源などを備えた土地でした。しかし、その理想の地へ向かうには、大阪から東京、上野、青森、函館を経て、さらに北海道内を移動する長い旅が必要でした。
ドラマのマッサンにとっても、実在モデルの竹鶴政孝にとっても、北海道・余市へ向かうことは、夢に近づく高揚感だけでなく、簡単には戻れない遠い土地へ向かう覚悟をともなうものだったと考えられます。
まとめ
「マッサン」の時代に大阪から北海道・余市へ向かうには、東海道本線、東北本線、青函連絡船、北海道内の鉄道を乗り継ぐ必要がありました。
所要時間は、乗り継ぎが順調でも40時間前後。早くても1日半、余裕を見れば2日がかりの長旅だったと考えられます。
マッサンの北海道行きは、単なる移動ではなく、遠い余市でウイスキーづくりの夢に挑む、大きな決断だったといえます。
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