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錦織友一(吉沢亮)のモデル・西田千太郎の生涯とは?「ばけばけ」小泉八雲の親友

錦織友一(吉沢亮)モデル西田千太郎とは?「ばけばけ」小泉八雲の親友の生涯

2025年後期放送のNHK連続テレビ小説「ばけばけ」のヒロイン・松野トキは、「髙石あかり」さんが演じます。ドラマのあらすじは、以下の通りです。

外国人教師「小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)」と、その妻「セツ」をモデルにしたオリジナル作品。

舞台は明治時代の松江。没落士族の娘・松野トキ(髙石あかり)は、怪談を愛する外国人教師・ヘブン(トミー・バストウ)と出会い、心を通わせていく。

言葉も文化も異なるふたりは、怪談に込められた人々の想いを通じて、互いを支え合いながら、目には見えない“人の情”に寄り添って生きていく。

 

ヒロイン・トキが東京で出会う松江随一の秀才が、俳優・吉沢亮さんが演じる「錦織友一(にしこおり・ゆういち)」です。

錦織友一の実在モデルは、明治時代の松江の偉人「西田千太郎」さんがモデルになっています。

 

「ばけばけ」錦織友一とは?松江随一の秀才・英語教師

「ばけばけ」に登場する錦織友一(演:吉沢亮)は、松江随一の秀才と称される青年英語教師です。

松江中学で英語教師を務めており、異名は「大磐石(だいばんじゃく)」です。

劇中ではイギリスから来日した外国人教師レフカダ・ヘブン(演:トミー・バストウ)を支え、日本での生活に馴染めるよう力を貸します。また、ヒロイン・トキ(演:髙石あかり)とは東京で出会い、彼女の人生にも大きな影響を与えていきます。

この錦織友一の実在モデルが、小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)が日本で最も信頼を寄せた親友「西田千太郎(にしだ・せんたろう)」さんです。

 

小泉八雲の親友・西田千太郎の生涯|松江で教育に尽力した偉人

前田為二と小泉セツの結婚|“語り部”としての原点となった実話

「西田千太郎(1862–1897年)」さんは、松江藩士の家に生まれ、松江中学教頭として活躍した教育者で、小泉八雲が最も信頼した友人として知られています。

 

西田千太郎の経歴と人物像|松江中学で教頭を務めた秀才

西田千太郎は文久2年(1862年)11月9日、出雲国松江(現在の島根県松江市雑賀町)に生まれました。

松江藩の下級武士・西田半兵衛の長男で、幼い頃から秀才として知られます。明治期の学制発足後、藩校や松江の学校で学んだ西田は、上京して外国人教師から英語や西洋の学問を習得し、独学で心理学・倫理学・経済学・教育学などの検定試験に合格しました。

その努力の末に正式な教員免許を取得し、各地の中学校教師を経て明治21年(1888年)に地元松江の島根県尋常中学校(のちの旧制松江中学、現・松江北高校)に戻ります。

松江中学では教頭(校長心得)として学校運営に携わりつつ、英語・歴史・地理・経済などを一手に担いました。

卓越した学識と明晰な頭脳を持ちながら、人柄は誠実で温厚であり、生徒や同僚に対して真心をもって接する人格者だったと伝えられています。同僚や教え子たちからも不平不満が出たことがないほど慕われ、「我が松江市の生める秀才の一人」と称えられる存在でした。

こうした人間味あふれる人柄と情熱が、後に松江に赴任してきた小泉八雲を強く惹きつけることになります。

 

小泉八雲との友情と小泉セツとの縁|夫妻を支えた良き協力者

明治23年(1890年)に英語教師として松江尋常中学にラフカディオ・ハーン(小泉八雲)が着任すると、西田千太郎はその同僚兼上司として八雲を温かく迎え入れ、仕事上だけでなく生活面でも細やかに支援しました。

赴任当初から住居の手配や衣食の世話に気を配り、八雲が松江の暮らしに安心して馴染めるように尽力したとされます。

西田は八雲と共に松江の神社や町を歩きながら、日本の伝承や信仰について語り合い、互いの文化理解を深めていきました。八雲にとって西田は松江での最良の協力者であり、公私にわたる支えとなったのです。

特に八雲の私生活において重要だったのが、後に妻となる小泉セツ(旧姓・小泉節子)との縁を取り持ったことでした。1890年末から1891年初頭にかけて、当時18歳の松江の士族の娘であったセツが八雲のもとで住み込みの女中として働き始めますが、その橋渡し役を務めたのが英語に堪能な西田千太郎でした。

やがて八雲とセツは1891年に結婚しますが、その結婚式の正式な媒酌人(仲人)を務めたのも西田千太郎でした。記録によれば、八雲とセツは松江市内の神社で日本式の結婚式を挙げ、西田が仲人として立ち会ったとされています。

「ばけばけ」では錦織友一(=西田千太郎)が東京でトキと出会う設定になっていますが、これは朝ドラのオリジナルストーリーです。西田は松江で八雲とセツを引き合わせ、その結婚を支えました。

また、八雲が松江を離れ熊本や東京に移った後も文通は続き、八雲から西田宛てに送られた手紙は125通以上にも及びました。八雲がそれほど頻繁に手紙を書き送った相手は他になく、この事実からも西田が八雲にとってどれほど特別な友人であったかがわかります。

 

西田千太郎の死因と最期|36歳で病没した松江の偉人

西田千太郎は松江に赴任していた1890~1891年当時から、持病の結核(肺結核)に苦しみ、療養を挟みつつ教壇に立っていました。

その闘病の甲斐も虚しく、明治30年(1897年)3月15日、西田千太郎は36歳の若さで結核により亡くなりました

親友の八雲は西田の死の報せに大きな衝撃を受け、生涯忘れられない出来事だったと後に語っています

八雲の妻セツの回想録『思ひ出の記』によれば、八雲は亡き西田を度々懐かしみ、「街中で西田さんによく似た後ろ姿の人を見かけ、思わず馬車で追っかけたことがある」といったエピソードを残しています。

西田千太郎の存在は八雲にとって大きく、また松江の教え子や市民にとっても鮮烈な印象を残す人物でした。

また、朝ドラ「ばけばけ」でトミー・バストウさんが演じるレフカダ・ヘブンの実在モデル「小泉八雲」の生涯、史実については以下の記事で解説してます。

「ばけばけ」ヘブンのモデル小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)とは?経歴・代表作・史実を解説
「ばけばけ」ヘブンのモデル小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)とは?経歴・代表作・史実を解説NHK朝ドラ「ばけばけ」トミー・バストウが演じるレフカダ・ヘブンのモデル「小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)」の生涯、史実を解説します。...

 

俳優・吉沢亮のプロフィール|経歴・主な出演作まとめ


錦織友一を演じるのは俳優「吉沢亮(よしざわ・りょう)」さんです。プロフィールは以下の通りです。

生年月日1994年2月1日
出身東京都
特技剣道
好きな食べ物カニ・ウニ

2009年、高校生の時に受けたオーディションを機に芸能界デビュー、端正な容姿と高い演技力で人気を集める。主な出演映画は『キングダム』『東京リベンジャーズ』『国宝』など。

NHKでは、2021年の大河ドラマ『青天を衝け』で主人公・渋沢栄一役、朝ドラは2019年の『なつぞら』に続き、『ばけばけ』が2回目の出演となります。

 

まとめ

朝ドラ「ばけばけ」吉沢亮さん演じる「錦織友一」は、松江の教育者「西田千太郎」さんがモデルです。

松江中学の教頭として八雲を支え、妻・セツさんとの縁を取り持つなど公私にわたり尽力した人物です。

他にも「ばけばけ」のキャスト・スタッフ一覧は、以下でまとめています。

「ばけばけ」キャスト&相関図まとめ、俳優・子役・スタッフ一覧
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大森拓也
放送作家、物書き、フリーライター歴20年以上です。放送作家としての仕事についてはこちらで記載しています⇒https://note.com/hearty_takin9949
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