「ひよっこ」【第24話】で、谷田部みね子(有村架純)は助川時子(佐久間由衣)、角谷三男(泉澤祐希)と集団就職列車に乗り、東京へ向かいます。

そして【第25話】から、みね子と時子が働くトランジスタラジオ工場「向島電機」と、女子工員たちが暮らす「乙女寮」が登場します。

ドラマの向島電機に実在モデルはあるのか、工場外観のロケ地、乙女寮のモデル・撮影場所について紹介します。

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「ひよっこ」【第25話】から向島電機・乙女寮が登場

「ひよっこ」【第25話】から向島電機・乙女寮が登場

高校を卒業したみね子と時子は、集団就職列車に乗って上京。上野駅に到着すると、向島電機の女子寮で舎監を務める永井愛子(和久井映見)に迎えられます。

向島電機は、東京都墨田区にあるトランジスタラジオ工場です。みね子たちは工場の製造ラインに入り、流れ作業でラジオの基板へ部品を取り付けます。

工場に隣接しているのが、女子工員たちが生活する「乙女寮」です。

みね子と時子は、青天目澄子(松本穂香)、兼平豊子(藤野涼子)、夏井優子(八木優希)、秋葉幸子(小島藤子)たちと共同生活を送りながら、仕事や東京での暮らしに慣れていきます。

 

「ひよっこ」向島電機の実在モデルはある?特定の会社は不明

「ひよっこ」向島電機の実在モデルはある?特定の会社は不明

結論からいうと、向島電機のモデルとなった特定の会社は、現時点では明らかになっていません。

「ひよっこ」は実在人物の生涯を題材にした作品ではなく、脚本家・岡田惠和さんが一から書き上げたオリジナルストーリーです。

 

向島電機の工場セットは実在の工場を取材して再現

向島電機の工場セットについては、実際にトランジスタラジオを製造・販売していた会社を取材して再現されています。

ベルトコンベアー以外の主な機器には、秋田県でトランジスタラジオを製造していた工場から借りた、1960年代当時の本物が使われました。

ただし、取材先や機器を借りた工場の名称は公表されていません。そのため、向島電機は特定の一社をそのまま再現したのではなく、高度経済成長期に存在した複数の中小電機工場を参考にした架空の会社と考えられます。

また、名称や所在地、ラジオ製造という共通点から、向島電機のモデル候補として考えられる会社の一つが、現在の「スミダコーポレーション」です。

 

スミダコーポレーションがモデル候補と考えられる理由

スミダコーポレーションの公式沿革資料によると、創業者の八幡一郎は1950年(昭和25年)、東京都墨田区に「墨田電気商会」を開店しました。

その後は小型ラジオの下請け生産、ラジオ用コイルやバーアンテナの製造、トランジスタラジオの組み立てなどを手掛け、1956年(昭和31年)に「墨田電機工業株式会社」を設立しています。

  • 創業地が東京都墨田区
  • 「墨田電機工業」と「向島電機」の名称が近い
  • トランジスタラジオの組み立てに携わっていた
  • 小さな作業場から成長した電機会社

こうした共通点から、向島電機を考えるうえで参考になる会社の一つといえます。

出典:スミダコーポレーション公式「SUMIDA 60年の歩み」

ただし、墨田電機工業は1961年(昭和36年)に葛飾区金町へ移転しており、みね子が入社する1965年(昭和40年)には墨田区に工場はありませんでした。

名称やラジオ製造などに共通点があり、向島電機を描く際のモチーフの一つとなった可能性はあります。ただし、実在モデルとは断定できず、向島電機のモデルは現時点でも不明です。

 

「ひよっこ」向島電機の工場外観ロケ地は静岡・小野製紙

朝ドラ「ひよっこ」に登場する向島電機の工場外観ロケ地は、静岡県富士市にある「小野製紙株式会社」です。

丸富製紙の公式サイトでは、グループ会社の小野製紙が「ひよっこ」に撮影場所を提供し、最初に登場するのは【第25話】と発表されています。

出典:丸富製紙公式「NHK連続ドラマ『ひよっこ』に小野製紙登場?!」

ドラマでは東京都墨田区の電機工場という設定ですが、実際の外観撮影は静岡県富士市の製紙工場で行われました。

小野製紙の歴史を感じさせる建物に加え、工場脇を流れる滝川沿いの小道や周辺の町並みも、愛子がみね子たちを向島電機へ案内する場面などに登場します。

なお、小野製紙は向島電機の実在モデルではなく、工場外観の撮影に使われたロケ地です。工場内部はNHKのスタジオセットで撮影されています。

 

小野製紙とは?富士市原田にある製紙会社

小野製紙は、静岡県富士市原田にある丸富製紙グループの製紙会社です。

富士市は、富士山から流れる豊かな水を利用して製紙業が発展してきた「紙のまち」として知られています。

小野製紙がある原田地区には、富士山からの湧水を集めた水量豊かな滝川が流れています。明治時代以降、この水を利用して複数の製紙工場が建てられました。

工場と水路が並ぶ原田地区の景観が、昭和40年頃の東京下町にある向島電機の雰囲気を作り出しています。

 

小野製紙の場所・基本情報

小野製紙は、岳南電車「岳南原田駅」から徒歩約7分の場所にあります。

名称 小野製紙株式会社
所在地 〒417-0852 静岡県富士市原田344
撮影シーン 向島電機の工場外観
アクセス 岳南電車「岳南原田駅」から徒歩約7分
公式サイト 丸富製紙株式会社・会社情報

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「ひよっこ」乙女寮のモデル・ロケ地は?同潤会アパートを参考にしたセット

みね子たちが暮らす「乙女寮」については、実在する建物を使ったロケではなく、NHKのスタジオに造られたセットです。

スタジオには向島電機の工場内部、中庭、食堂、乙女寮が一体的に造られ、みね子たちの仕事と共同生活の場面が撮影されました。

そして、乙女寮の外壁は「同潤会アパート」を参考にしています。

同潤会アパートは、関東大震災後の昭和初期に東京などへ建てられた鉄筋コンクリート造の集合住宅です。昭和の東京らしさを感じさせながら、少しおしゃれに見える建物を目指して、乙女寮のデザインへ取り入れられました。

小野製紙は向島電機の工場外観のロケ地で、乙女寮の外観・内部は、どちらもNHKのスタジオセットです。

 

まとめ

朝ドラ「ひよっこ」に登場する向島電機は、特定の実在会社をモデルにしたとは公表されていません。

向島電機の工場外観ロケ地は、静岡県富士市原田にある小野製紙です。工場周辺の滝川沿いでも、みね子たちが歩く場面などが撮影されました。

一方、工場内部や中庭、食堂、乙女寮はNHKのスタジオセットです。乙女寮の外壁は同潤会アパートを参考にして造られています。

ABOUT ME
大森拓也
放送作家、物書き、フリーライター歴20年以上です。放送作家としての仕事については、以下のブログに記載しています。
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