NHK連続テレビ小説「あんぱん」のヒロイン・朝田のぶは、「今田美桜」さんが演じます。「あんぱん」のあらすじは、以下の通りです。
漫画家「やなせたかし」さんと妻「暢(のぶ)」さんをモデルにしたオリジナル作品。昭和初期、高知で明るく奔放な少女・朝田のぶと、父を亡くした少年・柳井嵩が出会う。
戦後、嵩と再会したのぶは夢を追い東京へ。彼女を追いかけた嵩と共に、六畳一間の貧しい生活を楽しみながら二人は結婚。どんな困難も笑いに変えた彼らの未来には、『アンパンマン』が誕生する希望の物語が続く。
「あんぱん」第83話、のぶが上京後の昭和21年12月、嵩が暮らす高知県で大地震が起こります。
この大地震は実際に、1946年12月21日に起きた「昭和南海地震(南海大地震)」です。
あんぱん【第83話あらすじ】大地震が発生!嵩は揺れが収まると寝てしまう

「あんぱん」第83話では、のぶ(今田美桜)が上京後の昭和21年12月早朝、西日本で大地震が起こります。
電報や電話が通じず、現地の情報が錯綜するなか、不安に襲われるのぶ。家族や嵩(北村匠海)の安否を祈りながら、高知からの連絡を待ち続けます。
一方、高知新報の編集部でも混乱が広がり、資料が散乱する編集室を琴子(鳴海唯)が片付けていました。そこへ厳しい表情の東海林(津田健次郎)と岩清水(倉悠貴)が戻ってきますが、嵩の姿は見当たらず…。
このエピソードは、実際にあった歴史的な大地震がモデルになっています。
史実でも「やなせたかし」さんは早朝に起きた地震の揺れが収まると寝てしまい、朝になってから徒歩で新聞社に向かっています。
「昭和南海地震」はいつ発生?1946年12月21日早朝、高知を襲ったM8.0の大地震

1946年12月21日、午前4時19分に発生した「昭和南海地震(南海大地震)」は、日本の災害史に残る巨大地震です。震源は和歌山県潮岬沖、深さ約24kmの南海トラフ沿いで、マグニチュード8.0という大規模なものでした。
当時の西日本、特に四国・近畿・東海地方といった広い範囲で激しく揺れ、高知県・徳島県・和歌山県など沿岸部には津波も押し寄せ、大きな被害が出ました。
この震災で、死者・行方不明者は公式に約1,443人とされ、家屋の全壊や流失、半壊は約4万棟にも及びました。特に高知県では、現在の基準で震度5強〜6弱程度の揺れとなる激しい揺れが記録されています。
「昭和南海地震」が起きたのは、終戦からまだ間もない戦後復興期。通信や交通インフラも十分に整っていなかったため、正確な被害情報がなかなか届かず、対応や救助活動にも混乱が生じました。
「やなせたかし」は地震でジャーナリスト不適格を痛感、上京を決意

朝ドラ「あんぱん」主人公・嵩のモデル「やなせたかし」さんも、この昭和南海地震を高知で経験しています。
地震発生後、揺れが収まり寝ていた「やなせ」さん。朝になってから当時勤務していた新聞社に駆けつけると、すでに第一報の記事は出ており、書こうと思っていた惨状はすでに報道済みでした。
「自分はジャーナリストに向いていないのではないか」
そう痛感したやなせさんは、地元にとどまるよりも、本当にやりたいことを探すために東京へ行こうと決意します。
すでに、のちの妻となる「小松暢」さんは東京で働いていたことも上京のキッカケのひとつですが、この地震が大きな後押しになったと本人が回想しています。
記者たちが各地に飛んで情報を送っていたとき、のんきに寝ていたことが、嵩は心底恥ずかしかった。このとき、自分はジャーナリストに不適格であると悟ったことが、最終的に崇の背中を押した。
出典:梯 久美子著『やなせたかしの生涯 アンパンマンとぼく』P136
嵩のモデル「やなせたかし」さんの生涯については、以下の記事で詳細をまとめています。

まとめ

朝ドラ「あんぱん」第83話の地震は、1946年に実際に起きた「昭和南海地震」です。
史実でもこの地震を経験した「やなせたかし」さんは、ジャーナリストの仕事に限界を感じ、上京を決意するキッカケになりました。
他にも「あんぱん」のキャスト・スタッフ一覧は、以下でまとめています。


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