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べらぼう「徳川御三卿」と「御三家」の違いとは?一橋・田安・清水家を解説

べらぼう「徳川御三卿」と「御三家」の違いとは?一橋・田安・清水家を解説

2025年1月5日(日)スタートの第64作となるNHK大河ドラマ「べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜」

「べらぼう」の主人公・蔦屋重三郎を演じるのは「横浜流星」さんです。そして、森下佳子さんが脚本を担当、あらすじは以下の通りです。

“江戸の出版王”と呼ばれた「蔦屋重三郎」の波乱万丈の生涯を描く。人口100万を超えた江戸、貧しい家庭に生まれた蔦重は養子として育ち、貸本屋から書籍編集・出版業へと進出。

田沼意次の時代に「黄表紙」の大ヒットで文化の中心となり、喜多川歌麿や葛飾北斎など、後の巨匠たちを世に送り出す。笑いと涙、謎が交錯する物語を通じ、蔦重の自由と文化への情熱が時代を超えて描かれるエンターテインメントドラマ。

 

「べらぼう」第10代将軍・徳川家治(眞島秀和)の治世下で、将軍の座を巡る動きが描かれています。

一橋治済(生田斗真)や松平定信(寺田心)などが属する「徳川御三卿」とは?「徳川御三家」との違いについても、わかりやすく解説します。

 

「徳川御三家」と「徳川御三卿」の違いとは?

「徳川御三家」と「徳川御三卿」の違いとは?

「べらぼう」に登場する一橋治済(生田斗真)や松平定信(寺田心)などは、「御三卿(ごさんきょう)」と呼ばれる将軍家の一族です。

また、これとよく似た名前の「御三家(ごさんけ)」がありますが、違いを解説していきます。

「御三家」は、徳川家康の息子たちを祖とする尾張、紀州、水戸の三家で、独立した大名として領地を持ち、幕府を支える役割を果たしました。将軍継承権を持ち、必要に応じて将軍を輩出する家柄です。

一方、御三卿は8代将軍吉宗が自らの子孫を祖として設立した田安、一橋、清水の三家で、将軍家に近い血統を維持しつつ、後継者不足時に備えるための制度です。領地はなく江戸城内に居住し、将軍家の直系サポート役として機能しました。

 

「徳川御三家」と「徳川御三卿」の相違表

「徳川御三家」と「徳川御三卿」の2つの違いを表にまとめると、以下になります。

御三家御三卿
成り立ち江戸幕府初期にできた8代将軍・吉宗が設けた
役割将軍の後継候補+地方を治める将軍の後継者不足に備える+江戸で補佐する
代表的な家尾張・紀州・水戸一橋・田安・清水

 

「徳川御三家(ごさんけ)」とは?

「御三家」とは、徳川家康の子孫の中でも特に重要な三家を指します。具体的には以下の3家です。

  • 尾張徳川家(名古屋)
  • 紀州徳川家(和歌山)
  • 水戸徳川家(水戸)

このうち、尾張と紀州は将軍の後継者を出す可能性がありました(実際、8代将軍の徳川吉宗は紀州家出身です)。水戸家は将軍の後継にはならないとされていましたが、思想的には幕政に大きな影響を与えました。

 

「徳川御三卿(ごさんきょう)」とは?

一方、「御三卿」とは、8代将軍・吉宗の時代に創設された、将軍家を支えるための“分家”です。こちらも将軍の後継者を出すことが可能で、以下の3つの家が該当します。

  • 一橋家(いっきょうけ)
  • 田安家(たやすけ)
  • 清水家(しみずけ)

 

「御三卿」はあくまで「将軍家を支える補佐的な家柄」でありながら、将軍家に万が一があった場合の“保険”のような役割を担っていました。特に18世紀後半になると、御三卿出身の人物が将軍に選ばれる可能性が高まります。

 

「べらぼう」に登場する“徳川の血筋”「御三卿」一橋・田安・清水家を解説

「べらぼう」に登場する“徳川の血筋”「御三卿」一橋・田安・清水家を解説

「べらぼう」では、第10代将軍・徳川家治(眞島秀和)の治世下で、将軍の座を巡る動きが描かれています。その中で重要な立ち位置にいるのが「徳川御三卿(ごさんきょう)」に属する人物たちです。

「べらぼう」の主人公・蔦屋重三郎(横浜流星)が活躍したのは江戸後期、劇中では以下の人物たちが登場します。

  • 一橋治済(ひとつばし・はるさだ)
  • 田安賢丸(たやす・まさまる)/後の松平定信
  • 清水重好(しみず・しげよし)

彼らはいずれも「将軍に近い存在」でありながら、将軍後継候補として重要な役割を担う一族です。ただし、将軍の座を巡る政治的な争いに巻き込まれることもあります。

 

一橋治済(ひとつばし・はるさだ)|演:生田斗真

一橋治済(ひとつばし・はるさだ)|演:生田斗真

徳川家重の四男として生まれ、一橋家を継いだ人物。「べらぼう」では、将軍の後継問題に深く関わり、息子・家斉を将軍にするための野心を秘めた策士として描かれます。

江戸城の中でも強い影響力を持ち、「御三卿」の中で最も存在感のある人物です。

 

田安賢丸(たやす・まさまる)/松平定信|演:寺田心

田安賢丸(たやす・まさまる)/松平定信|演:寺田心

幼名・賢丸(まさまる)。後に松平定信として知られる人物で、将来は「寛政の改革」を行うことで有名です。

「べらぼう」ではまだ少年ですが、田安家の若君として、将来を嘱望される存在。清廉な人物として育ち、「御三卿」の中でも将来の幕政に大きな影響を与えます。

 

清水重好(しみず・しげよし)|演:落合モトキ

清水家の当主で、将軍家の血を引く人物のひとり。「べらぼう」では冷静で穏やかな性格として登場し、他の御三卿に比べてあまり前に出ることはありませんが、政治的な動きの中で静かに存在感を示します。御三卿の一角として重要な役割を担います。

 

家基の死後、なぜ「御三卿」に後継ぎがまわって来たのか?

家基の死後、なぜ「御三卿」に後継ぎがまわって来たのか?

次の将軍候補・徳川家基の急逝により将軍家の直系後継者が不在となり、「御三卿」の一橋家から徳川家斉が後継者として選ばれました。

本来であれば将軍家に近い血筋を持つ「御三家」から後継者が選ばれるはずですが、「御三家」(尾張・紀州・水戸)から後継者が選ばれなかった理由として、以下が考えられます。

  • 尾張家は幕政への関与を避けていた
  • 紀州家には適任者がいなかった
  • 水戸家は思想的影響力が強いものの、将軍継承権を持たないとされていた

 

一方、「御三卿」は将軍家と密接な関係を維持し、江戸城内に居住していたため、非常時の後継者として動きやすい立場にありました。

また、一橋治済が政治的手腕を発揮し、自身の息子・豊千代(後の徳川家斉)を推したことも大きな要因です。この結果、徳川家斉が11代将軍に就任し、長期政権を築くことになりました。

「べらぼう」で描かれる、徳川家基の鷹狩りでの急逝については、以下で詳細をまとめています。

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まとめ

NHK大河ドラマ「べらぼう」第10代将軍・徳川家治の治世下で、将軍の座を巡る動きが描かれています。その中で重要な立ち位置にいるのが「徳川御三卿」に属する人物たちです。

他にも「べらぼう」のキャスト・登場人物・スタッフ一覧は、以下をチェックしてください。

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