NHK連続テレビ小説「あんぱん」のヒロイン・朝田のぶは、「今田美桜」さんが演じます。「あんぱん」のあらすじは、以下の通りです。
漫画家「やなせたかし」さんと妻「暢（のぶ）」さんをモデルにしたオリジナル作品。昭和初期、高知で明るく奔放な少女・朝田のぶと、父を亡くした少年・柳井嵩が出会う。
戦後、嵩と再会したのぶは夢を追い東京へ。彼女を追いかけた嵩と共に、六畳一間の貧しい生活を楽しみながら二人は結婚。どんな困難も笑いに変えた彼らの未来には、『アンパンマン』が誕生する希望の物語が続く。
「あんぱん」【第103話】から、嵩（北村匠海）はテレビ番組「まんが教室」に出演します。
史実でも崇のモデル「やなせたかし」さんは、NHKのテレビ番組『まんが学校』に出演、当時若手だった落語家「立川談志」さんと共演しています。
【あんぱん第103話あらすじ】嵩はテレビ番組「まんが教室」に出演！
嵩（北村匠海）は、NHKで働く健太郎（高橋文哉）から頼まれ、「まんが教室」というテレビの新番組に出演することになります。
乗り気ではない嵩でしたが、しぶしぶ承諾。迎えた初回放送当日、生放送の緊張からガチガチに固まってしまいます。
絵描き歌の冒頭でミスをしてしまい、動揺する嵩。その様子を、のぶ（今田美桜）はテレビの前で心配そうに見守ることに……
史実でも嵩のモデル「やなせたかし」さんは、NHKのテレビ番組「まんが学校」に出演しています。
モデルは「まんが学校」やなせたかしが出演、司会は若き日の立川談志
ドラマに登場した「まんが教室」はフィクションですが、モデルとなったのは1964年（昭和39年）から1967年までNHK総合で放送されたテレビ番組「まんが学校」です。番組は毎週月曜18時から25分間、全国放送されていました。
この番組には、後に『アンパンマン』で一躍有名になる漫画家「やなせたかし」さんがレギュラー出演していました。実は『アンパンマン』が誕生する前から、「やなせたかし」さんはテレビを通じて全国的な人気を集める存在となっていたのです。
“やなせたかし”は「マンガの先生」役で出演
「やなせたかし」さんは、NHKの番組「まんが学校」で子どもたちに絵の描き方を教える“マンガの先生”として出演します。
当時はまだ『アンパンマン』も世に出ておらず、「やなせたかし」さんは無名に近い存在でした。そんなある日、NHKのディレクター・丸谷賢典さんが四谷の自宅を突然訪ねてきて、テレビ番組への出演を依頼。その予想外の申し出に、やなせさん自身も驚いたといいます。
朝ドラ「あんぱん」では、NHKでディレクターをしている親友・辛島健太郎（高橋文哉）から依頼を受けます。
立川談志と”やなせたかし”が共演！年の差17歳コンビの意外な相性とは？
この番組の司会を務めていたのは、当時若手だった落語家「立川談志（たてかわ・だんし）」さんです。番組開始当初の1964年（昭和39年）「やなせたかし」さんは45歳、立川談志さんは17歳年下です。
年齢もキャリアも違うふたりの共演は意外に思われがちですが、実はとても良いコンビだったようです。「やなせたかし」さんは、談志さんのことをこう語っています。
「ナマイキ星から来たエイリアンってところだな」
出典：梯 久美子著『やなせたかしの生涯 アンパンマンとぼく』P156
「あいつと組むなんて、さぞ大変でしょう」と周りから言われた「やなせたかし」さんでしたが、実際には一度も不愉快な思いをしたことはなかったそうです。
「やなせたかし」さん自身は「のれんに腕押し」のような性格で、談志さんの自由奔放さにもまったく動じることはありませんでした。むしろ、それまでにいなかったタイプの若者として、談志さんに強い魅力を感じていたのです。
“やなせたかし”は全国的な人気者に！「まんが学校」で子どもに大ブレイク
「まんが学校」出演によって、「やなせたかし」さんは全国の子どもたちに顔を知られるようになり、街中で囲まれサインを頼まれるほどの人気者になります。
「アンパンマン」の誕生前、「やなせたかし」さんが書ける代表的な漫画のキャラクターがなかったため、いつも戸惑ったそうです。
また、「まんが学校」は子供がいない「やなせたかし」さんにとって、子供に何が受けるのか考える初めての経験となりました。
参考文献：
やなせたかし著『アンパンマンの遺書』
梯 久美子著『やなせたかしの生涯 アンパンマンとぼく』
まとめ
朝ドラ「あんぱん」で嵩が出演したテレビ番組「まんが教室」のモデルは、実際に「やなせたかし」さんが出演した「まんが学校」です。
この番組に出演した「やなせたかし」さんは全国的に顔が知られ、子供たちの人気者になります。
他にも、「あんぱん」のキャスト・スタッフ一覧は、以下でまとめています。
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